2023.04.28

国内初!TikTok投稿の分析を行う「Tribe Driven Social Listening for TikTok」を使うと、何ができるのか?

電通デジタルは、TikTok上の人気投稿(ハッシュタグ投稿)の収集・分析を行う国内初のサービス「Tribe Driven Social Listening for TikTok」を開発し、2023年3月から提供を開始しました[1]。このサービスの特長や活用方法について、ソーシャルメディアエクスペリエンス部門の樋口陵と飯塚直奈に聞きました。

※役職や肩書は記事公開時点のものです。

Tribe Driven Marketingの仕組みをTikTokにも活用

――Tribe Driven Social Listening for TikTokを開発した背景を教えてください。

樋口 : 国内でのTikTokユーザーの増加に伴い、企業でもTikTokアカウントを開設・運用し、TikTokを活用した施策を実施したいという需要が増加しています。

そうした中で、電通デジタルにも「施策や運用のKGIやKPIはどのように設計すれば良いか」といったご質問や、「過去に実施した施策は最適だったか、効果検証の方法について相談したい」といったお問い合わせを多くいただくようになりました。

電通デジタルでは、2022年9月から、トライブ基点でSNSやデジタルプラットフォームマーケティングを高度化する統合フレームワーク「Tribe Driven Marketing」を提供しています[2]

そこで、TikTokにも「Tribe Driven Marketing」を活用することで、TikTok施策の課題を克服し、電通デジタル独自の強みとして活かすことができないかと考えました。

――トライブとは何ですか?

樋口 : トライブとは、共通の興味関心・ライフスタイルを持つ集団のことです。SNSやデジタルプラットフォーム上のデータを分析することで、多様なトライブを発見し、マーケティングに活用できます。

樋口 陵

トライブを基点とした独自の手法で、TikTokデータを収集・分析する

――本サービスのどういったポイントが「国内初」なのでしょうか?

樋口 : TikTok上の広告・クリエイター・一般ユーザーを含むすべてのデータ(動画視聴数、いいね数などのインサイト情報)を、ハッシュタグ投稿検索結果に基づいて、独自の方法で収集できるという点が、国内初となるポイントです。

――Tribe Driven Social Listening for TikTokは、従来のマーケティング手法と何が違うのか、教えてください。

樋口 : TikTokを活用した施策をご提案する際、本サービスの開発以前は、過去にTikTok施策を行ったことのある電通グループ企業や、TikTokクリエイターを有するプロダクション、TikTok施策実績の多い協力会社からシェアいただいたナレッジを基に、案件ごとに最適な施策を検討する、というのが主な手法でした。

本サービスでは、TikTok上のユーザーをトライブで捉えて分析する独自の手法によって、過去事例、協力会社のナレッジ、ターゲットの発話起点を掛け合わせることで、精度の高い戦略立案から施策の実施まで、一気通貫したマーケティング支援が可能になりました。


3つの主な活用方法

――どのような活用ができるのかを具体的に教えてください。

樋口 : 1つ目は、施策実施時の最適な目標設計への活用です。

TikTokクリエイターに特定の商品/サービスについて発信してもらう施策を実施する際に、「どのような状態になれば成功と言えるのか?」という質問をよくいただきます。

本サービスを使えば、クリエイターがPR投稿をした際、データを分析して「視聴数」「エンゲージメント数」「コメントの内容」などの数値を定量的に算出できます。これにより、成功ラインを数値で定義し、最適な目標設計をすることが可能です。

また、公式アカウントの運用にあたっては、競合アカウントのデータを分析し、ベンチマークとすることで、最適な目標を設定することもできます。

2つ目は、TikTok上で最適化されたコミュニケーションプラン立案への活用です。

トライブ選定では、「一般的な趣味嗜好」と「特定の商品/サービスに関する趣味嗜好」に加え、「TikTok特有の共感コミュニティ」という視点で捉え、ターゲットの年齢層と掛け合わせることで、共感・行動を生む潜在的な需要を可視化し分析します。

分析結果から最適な切り口や訴求方法、メッセージを組み立て、効果を最大化する企画を導き出します。そして、その企画と近しい発信をしているTikTokクリエイターと併せて、コミュニケーションプランをご提案します。

3つ目は、視聴ユーザーのアクションを促すクリエイティブ戦略と広告プラン立案への活用です。

本サービスを通して可視化された「特定の商品/サービスに関するターゲットの潜在的な需要」が持つ「共感ポイント」と、「共感ポイントをコメントしたくなる読後感」をクリエイティブに包括することで、視聴したユーザーのさまざまなアクション(いいね、保存、フォロー、検索、購入など)を促します。

TikTokはコンテンツの共感ポイントを通して、興味関心を高めるメディアです。また、ユーザーは共感したポイントをコメントし、自分と同じ価値観を持つ他人をコメント欄から探します。そのため、コンテンツを視聴したユーザーがコメントしたくなる要素をクリエイティブに込める必要があるのです。

また、このコンテンツを活用する際の最適な広告プランも合わせてご提案可能です。

飯塚 直奈

ご相談から分析結果報告まで、1カ月のスピード対応

――企業からの依頼は、投稿分析が多いのでしょうか? 

飯塚 : 「まずは分析だけ」というご相談をいただくこともありますが、体制としてはクリエイターとのタイアップ企画や、アカウント運用にも対応します。

ソーシャルメディアエクスペリエンス部門には、TikTokの専門家が集っているチームもあり、キャンペーン企画の提案、クリエイターの活用、企業アカウントの運用支援に長けたメンバーも揃っています。

また、電通グループの専門組織TikTok Solution Labやクリエイターの所属するプロダクション、ナレッジの多い協力会社とも連携していますので、さまざまなご要望に対応できます。

――相談から納品までのスケジュール感を教えてください。

飯塚 : ご相談いただいてから分析結果のご報告まで、通常は約1カ月を想定しています。具体的な進行イメージは以下のとおりです。

  1. Tribe Driven Social Listening for TikTok の活用を検討している商品/サービスに関するご相談(オリエン)を実施
  2. [電通デジタル]商品/サービスにフィーチャーできそうなことを、簡易にまとめて提出
  3. [クライアント]提出物をご検討いただき、電通デジタルへ発注
  4. [電通デジタル]調査ハッシュタグを選定し、提案
  5. [クライアント]ハッシュタグをご確認の上、可否をお戻し
  6. [電通デジタル]ハッシュタグに紐づく投稿データを抽出
  7. [電通デジタル]抽出データを集計し、示唆出し+企画出し
  8. [電通デジタル]分析結果をご報告

ご報告までのスケジュールも状況に応じて変動しますので、まずはお問い合わせいただければと思います。

――本サービスに関心のあるご担当者へ、メッセージをお願いします。

飯塚 : TikTokはトレンドの移り変わりが早く、コミュニケーションの正解を見つけることが特に難しいプラットフォームです。担当者の方は、さまざまなお悩みを抱えていらっしゃるかと存じますので、ぜひ一度ご相談ください。与件や課題に対して、最適なトライブアプローチをご提案します。お悩み解決に向けて、我々が並走させていただきます。


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