複合的なデジタル戦略を武器に企業のイノベーション構想を実現
顧客基点のDXコンサルティングや、データとテクノロジーを駆使した次世代マーケティングにおいて、開発・実装から実行支援まで一気通貫で支援する電通デジタル。2022年に新設されたアカウントイノベーション部門は、電通デジタルの新規案件獲得において、社内の専門領域を横断した統合的な戦略構築をミッションとしています。挑戦的な業務内容とそこで得られる経験・スキルについて、部門長と、各チームで活躍する2名にお話を伺いました。
出典:ビズリーチ 公募ページ「株式会社電通デジタル」(2022年9月22日公開)より転載
新規案件獲得に注力し、包括的な戦略を描く主体性の高い新部門
アカウントイノベーション部門 部門長
吉岡 真
──はじめに、アカウントイノベーション部門が電通デジタルのなかで担う役割について教えてください。
アカウントイノベーション部門は、新規案件の獲得を目的に今年新設した部署です。これまでの営業部署は既存顧客に対するフォローが主な活動でしたが、当部門では、セミナー参加などで接点を得た企業に対して、電通デジタルが提供する全てのソリューションを把握したうえで新規施策の提案を実施しています。
専門領域ごとに提案するのではなく、メディアとデータ、さらにシステム構築まで見据え、複合的かつ統合的に解決策を導き出すのがこの部門を設立した狙いです。そのため私たちは電通デジタルの単なる営業ではなく、仕事を自ら創り出し、獲得する部門という立ち位置です。
──アカウントイノベーション部門内はどのような構成になっていますか。
メディアを中心とした大型ピッチに対応する「アドバンストプランニングルーム」、戦略的に注力するクライアントへアプローチする「アカウントマネジメント部」、そしてコマースやCDP(顧客データプラットフォーム)などDX領域でクライアント開拓を行う「アカウントディベロップメント部」と、狙いごとに3つの部署に分かれています。
これらの部署は各メンバーの経験やスキルに合わせた強みを軸に構成しており、大型の案件の場合は横の連携をとりつつ提案を行います。
──現在注力していることは何でしょうか。
クライアントからは「マーケティング活動にオウンドメディアや広告配信のメディアの顧客データを活用したいが最適解がわからない」という、抽象度の高いご相談をいただくケースも多いです。また、マーケティング業務のインハウス化を進める企業も増えていますがクライアント内にナレッジが不足していることから、クライアント先に常駐して伴走支援をするケースもあります。こうした場合には、いずれはクライアントが自走できる状態をゴールにして提案することを意識しています。
このように、アカウントイノベーション部門は施策全体の「大きな絵」を描き、その開発・構築・デリバリーやコンサルティングは他部署に引き継ぎます。その前の段階で、クライアントと深い信頼関係を築くことが私たちの役目です。社内に盤石な実装部隊がいるため、幅広い構想を描けるのも当部門の魅力でしょう。
電通デジタルは、広告代理店の顔を持ちつつ、コンサルティング会社やSIerの役目も担っています。この3つの顔を掛け合わせつつ、フェーズごとに変わる課題に適したロードマップを描き、統合的な課題解決を行えるのが私たちの強みです。
抽象度の高い課題に向き合い、未知の領域も楽しむ
──今回の採用強化の背景を教えてください。
今回は「統合マーケティングプランナー/ディレクター」と「ソリューションコンサルタント」の2つのポジションで採用を強化します。
クライアントからの抽象度の高い相談に対しては、プランニングの引き出しが多いメンバーが現場でクライアントに寄り添い、深掘りした提案を行うことが重要です。それが可能な人材を求め、今回の新たな採用活動に至りました。
──それぞれのポジションでどのような方に来ていただきたいですか。
「統合マーケティングプランナー/ディレクター」については、ストラテジックプランナーの能力を持ちつつ、フロントも対応できる方に来てもらえるとうれしいです。私たちは、「単なる広告代理店の営業スキル」を求めているわけではありません。クライアントの抽象度の高い課題に対し、広告代理店とコンサルタントという両面から適切なプランニング力を強めていきたいです。
一方「ソリューションコンサルタント」としては、コンサルティング企業出身者や外資系のソリューションベンダーの経験者が主に活躍しています。ロジカルに課題を解決し、システム導入を通じてビジネスを作ることが求められるポジションです。CDPやEコマースについて、専門部署と同じ目線で話せる人材を求めています。 私たちの仕事は、抽象的な相談の解像度を上げていき、クライアントの課題解決の道筋を具体的に描いていくことが求められます。
そのため、ゼロイチで何かを作ることが好きな方、または未知の領域にチャレンジすることが楽しめる方は向いているでしょう。そういった経験をこれまで積んできた方や、今後そうなりたいと思える方に来ていただければ幸いです。
──今回の募集ポジションで働く魅力はどのような点にありますか。
今回の募集ポジションでは、デジタルを軸にキャリアの幅を広げ自身の武器を増やせることが魅力でしょう。広告代理店、コンサルタント、SIerと、異なる顔を使い分けられることで、自身の能力を拡張させられることがアカウントイノベーション部門の最大のおもしろさです。
入社後の育成制度としては、全社対象のトレーニングを行った後、案件を通じた実践でスキルを教えます。上司のフォロー体制もしっかりありますので、安心してご応募ください。
目標を見失った企業の今を俯瞰し、主体的な判断で正しき道を示す
アカウントイノベーション部門
アカウントマネジメント部 第1グループ グループマネージャー
橋本 裕太朗
──はじめに、橋本さんの転職の経緯や電通デジタルへの入社の決め手を教えてください。
新卒で入社したネット専業広告代理店で営業職に就き、3年目に出向したのが総合広告代理店でした。そこでデジタル領域の広告プランニングに約5年間携わり、マーケティングの仕事を続けたいという思いが強まったため、帰任のタイミングで通信系事業会社に転職しています。
事業会社ではデジタルマーケティングの企画職に所属。デジタルマーケティングの知識を身につけましたが、今度はその知識をさまざまな企業の支援に役立てたいという目標が芽生えたことから電通デジタルに転職しました。
その頃の電通デジタルはまだ設立2年目で、「電通の業務の延長線上にある会社かな」と思っていましたが、実際は大きく異なっていました。クライアントの新規サービスの開発や、ビジネスデザインまで手がけており、ここなら自身のスキルを拡張しつつ、スケールの大きな仕事に携われると感じました。
──現在の業務内容と前職の経験から生かせているスキルを教えてください。
私が所属するアカウントマネジメント事業部の役割は、主に大手クライアントに対し、真の課題を引き出し、適切な方向に導くことです。クライアントの全体最適を目指し、総合的なプロデュースを行います。
クライアントによっては手段が目的化してしまい、はじめに設けたゴールを見失ってしまうことがあります。内部にいるとその矛盾に気づけないのですが、俯瞰して全体像を捉えて、そこから現在地とゴールを確認し、クライアントに気づきを与えることが私たちの役割です。そのため、アカウントマネジメント事業部のメンバーは、自由な発想で主体的に行動することが求められます。また、アプローチや提案するソリューションに制限がない分、自ら仮説を組み立て、結論づけるスキルが必要です。
例えば、店舗ビジネスを展開しているクライアントの調査でエンドユーザーから「再度利用したいと思わない」という回答があった場合、売り場、価格、あるいはブランドイメージなど、どこに問題があったのか仮説を立てます。そして、それらの仮説を一つずつ検証し、正解を導き出します。
前職の経験が生きていると感じるのは、言葉の裏にある真意をくみ取るスキルを発揮できる瞬間です。クライアントが何を考えているか、行間に何が隠されているかを察知することで、一歩先の提案を打ち出せていると実感します。
──これまで担当してきたプロジェクトで印象的なものはありますか。
電通の競合にあたる広告代理店が20年近く担当していた大手食品系企業様に、ドアノックで自主提案を行ったことがあります。通常は「電通デジタルなら何ができるのか」を伝えることからスタートしますが、その時は「クライアントの事業を成長させるためにはこんな課題があり、こんな解決策があるのでは」と、クライアントの話だけをしたのです。すると担当者が心を開いてくださって、「じゃあ電通デジタルでは実際に何ができるのか、課題をどう解決できるのか」と具体的な相談を受けるに至りました。
真摯に課題解決案を提示したところ、現状の課題だけではなく翌年の新規事業発足の話につながり、初めてのコンペ開催が決定しました。長年担当してきた代理店と弊社との2社コンペの末、受注が決まり、そこから大規模な案件となりました。
発注していただけたのは、内容はもちろん、課題へ向き合う姿勢をご評価いただいたのだと思います。企画書の美しさよりもスピードと本質を重視し、そのときは1週間で60ページの企画書を作成しました。最初は距離感がありましたが、やり取りを重ねて、クライアントの担当者が笑顔になった瞬間に大きなやりがいを感じましたね。
成長意欲に応じて視座を高め、専門領域を広げられる環境
──業務を通じて得られたスキルについて教えてください。
飛躍的に伸びたのはディレクション能力です。電通デジタルには多様な専門部署がありますが、彼らにただ協力を仰ぐだけでは、適切な提案に結びつかないこともあります。クライアントの課題の全体像を的確に伝え、具体的なニーズを伝える力がつきました。また、この能力を伸ばせたのは、社内にロールモデルとなる人材が豊富にいたからです。メンバーによって異なるディレクションのテクニックに触れることで、そのスキルを盗み、自分に合う形に変えられたのだと感じます。
また、視座が高くなったことも挙げられます。例えば広告の提案では、広告の成果だけではなく、ユーザーコミュニケーションのことなども一歩引いて考えるようになりました。その結果、オウンドメディアやSNSなどの組み合わせについて提案するなど、これまでとは異なる解決策を提示できるようになったと感じています。
──最後に、この記事をご覧の方へメッセージをお願いします。
クライアントの課題解決のために、自身の成長意欲やチャレンジ精神を持つことが重要だと感じています。これらのマインドと、強みとなる領域があれば、今あるスキルに肉付けしながら成長していけるでしょう。
私の場合、前職で収益計画や営業、マーケティングのスキルを得られました。電通デジタルに入社してからは、そこに加えて経営者や役員層に話をする機会が増えたため、より高い視座でビジネスを俯瞰する力を養えたと感じています。
今は広告の知識にしか自信がない方でも、電通デジタルではより広い領域について学ぶ環境があり、仕事を通して知見を深められます。今までの自分がやってきたことを信じ、飛び込んでほしいと思います。
次世代に求められる経験を重ね、たどり着いた電通デジタル
アカウントイノベーション部門
アカウントディベロップメント部
高橋 司
──はじめに、高橋さんの転職の経緯と電通デジタルへの入社の決め手を教えてください。
私は「次の時代に求められるもの」を軸に、ネット系広告代理店やCRMプラットフォーム企業などでキャリアを重ねてきました。そこでたまたま電通デジタルと協業で提案したことがあり、電通デジタルはCRM領域にも知見があることを知り、「電通=広告」のイメージが一新されたのです。
電通デジタルでは、これまでのキャリアで得てきたCRMや広告に関するスキルを生かしつつ、複合的にクライアントに提案できるのが魅力です。また、自社のソリューションを販売するメーカーではないため、クライアントに本当に必要なソリューションを提案できることにも引かれ、転職を決めました。
──現在の担当業務を教えてください。
現在はアカウントディベロップメント部に所属し、クライアントの課題に対して最適な解決策を提案と、提案後のデリバリーに関わるプロジェクト体制を構築しています。
クライアントの漠然とした課題から解決策を具現化する部分においては、前職までのスキルが役立っていると感じます。
信頼できる各領域のプロと連携し、本質的な課題解決を目指す
──これまでに担当してきたプロジェクトで印象的なものを教えてください。
あるアパレル企業様の案件が記憶に残っています。同社は環境に優しい製品作りを通じ、社会的な貢献を行うことが魅力の企業であるものの、顧客体験に課題を感じておりました。
本来描きたい顧客体験は、環境的貢献に資するものです。したがって、ただ売るのではなく、購入後いかに長く愛用していただくか、そしてどうリサイクルしてもらうかまで考慮したカスタマージャーニーを描く必要がありました。
そこで、これまでECサイトの購入データのみ取得していた環境にCDPを導入し、店舗の購買履歴や修理依頼のデータを紐づけることで、購入後のコミュニケーションまで視野に入れた施策を実施しました。単に顧客体験の理想像を描くだけでなく、それを実現するためのプラットフォームのデザインをするところまで伴走したのです。
プラットフォームを構築する際、開発・実装の側面にフォーカスしがちですが、企業としてどういった顧客体験を提供したいかを念頭におき、開発・実装を進めることが重要になります。実際に、電通デジタルでは「最適な顧客体験とは何か?それを成り立たせるためのプラットフォームの最適な組み合わせは何か?」を考え抜き、クライアントに寄り添った本質的な提案ができます。
ちなみに、個々のメンバーは同時に5~10件程度を担当して、課題のヒアリングからソリューション策定、提案および受注までの一連のプロセスを担っています。なかには、プロジェクトにPMOとして関わるケースもあります。
──業務を通じて得られたスキルについて教えてください。
クライアントの課題をビジネスの視点から捉え、多種多様な提案ができるようになりました。電通デジタルにはさまざまな部署があり、それぞれ専門部隊がいるので、提案できるソリューションの幅が広がります。課題を起点に、広告や事業変革/顧客体験変革のコンサルタント、SIerなどの幅広い領域のプロフェッショナルの知見を生かしながら、先進的な提案ができる環境です。この選択肢の充実度は、これまで経験してきた会社のなかでも抜きん出ています。
──最後に、この記事をご覧の方へメッセージをお願いします。
アカウントイノベーション部門で活躍しているメンバーの共通点は、「聞く力」や「伝える力」、そして「創る力」があることです。クライアントから課題を引き出すだけでなく、社内の各部署と連携を行い、電通デジタルのソリューションを最大限に引き出せることが大切だと考えています。そのため、広告代理店やコンサルティングファーム、外資系ITベンダーなどの業界経験者はフィットするでしょう。
広告代理店経験者なら広告プラットフォームに関する提案機会も多いので、即戦力になれるでしょう。一方コンサルティング企業出身者は、電通デジタルの事業変革/顧客体験変革に関わるソリューションを最大限に生かせるはずです。いずれにせよ、自分のバックグラウンドに合わせて活躍できる領域があります。
また、ここで挙げた業界が未経験の方や若手の方でも、意欲を持って挑戦すれば成長できる環境です。スペシャリティーを持つベテランメンバーが多いので、彼らとチームで動き、スキルを学ぶことも可能です。若いメンバーも増やしていきたいと思っていますので、チャレンジしたい方はぜひ応募してください。
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