電通デジタルと電通、複数のデータクリーンルーム環境を一元管理する「TOBIRAS」を開発

-独自の認定アナリスト300名が顧客企業のマーケティング変革を支援-

2022.08.25

株式会社電通デジタル(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員:川上 宗一 以下、電通デジタル)と株式会社電通(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員:榑谷 典洋 以下、電通)は、過去6年で900件以上のデータクリーンルームの活用実績・知見をもとに、複数のデータクリーンルーム環境での分析・運用を一元管理するシステム基盤「TOBIRAS(トビラス)」を開発しました。また、データクリーンルームに特化した専門スキルや、改正個人情報保護法などの法律や関連規約への知見を持つ社員を認定する「認定アナリスト制度」を導入しました。300名以上の認定アナリストが「TOBIRAS」や関連プロダクトを活用し、Cookieフリー時代における顧客企業のマーケティング変革を支援していきます。

現在、改正個人情報保護法の施行や、ブラウザやアプリOSの仕様変更に伴い、Cookieや広告識別子のマーケティング活用にはユーザーの適切な事前同意および許諾が必要となるケースが増えています。そのような中、プラットフォーム事業者が許諾を取得したデータやその他の外部データを個人が特定できない環境で分析しながら、従来以上に高度なデータマーケティングを可能にするデータクリーンルームの活用に注目が集まっています。

電通デジタルと電通は、欧米でCookieの活用が制限され始めた2016年からデータクリーンルームに着眼し、グループの海外事業を統括支援する電通インターナショナル社と共に、世界に先駆けて各プラットフォーム事業者のデータクリーンルームの利用ライセンスを獲得することで、2022年現在までに900件以上の分析結果やソリューションを顧客企業に提供してきました。

一方で、データクリーンルームはプラットフォーム事業者ごとに分析に必要な環境やシステムの仕様が異なるため、運用を一元化したり、データクリーンルーム同士のデータを比較検討したりできないという課題がありました。そこでこの課題を解決するために「TOBIRAS」を開発しました。

「TOBIRAS」は、複数のデータクリーンルームに対して一括で安全なデータ転送が可能であり、同一の集計および補正ロジックにより各データクリーンルームの分析結果を統一指標によって横並びで比較や評価ができます。また、これまで手動であったコーディングをはじめとする関連操作の多くが自動化されるため、スピーディかつ安定的に、正確で柔軟な分析結果の提供が可能です。これらにより顧客企業内での迅速なPDCAや意思決定をサポートすることができます。

さらに、これまで電通デジタルと電通が開発してきたデータクリーンルーム関連のプロダクトを「TOBIRAS」と連携させ、TOBIRAS Insight / TOBIRAS Activation / TOBIRAS Measurement / TOBIRAS Optimizationとして体系化・再構築しました。これによって、ターゲット分析・デジタル広告プランニング・効果測定・運用の最適化など、顧客企業のマーケティングの目的や課題に合わせてデータクリーンルームのデータや分析結果を効果的に活用することができます。

また、データクリーンルームにおけるデータ連携や活用には、データサイエンスの専門的・法的知識などの人財のノウハウが求められることも課題であったため、データクリーンルームに特化した独自の研修・育成制度を整備しました。統計や機械学習に関するデータサイエンスの専門知識や実務経験に加え、法律や規約を正しく理解し適法な許諾の範囲において活用を行う法令順守の視点や、データ利活用が生活者にとって有益な内容になっているかを見極める顧客体験の視点などのデータ・エシックスの専門性を兼ね備えた社員を「認定アナリスト」として、現時点で300名以上を認定しています。

<データクリーンルーム関連のサービス概要>

Zoom

「TOBIRAS」と連携するプロダクト群の一例(既にリリース済みのものを含む)

TOBIRAS Insight(ユーザー像を分析し、示唆を導き出す)
・Affinity Visualizer:Google 広告の配信結果(匿名化された配信データ)から、クリック率の高いユーザー群を詳細に抽出・可視化できるダッシュボードツール。
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2020-1211-000727

TOBIRAS Activation(広告配信、販促など施策への接続を行う)
・オーダーメイド型拡張配信:類似オーディエンスへの配信を行う「拡張配信」について、プラットフォーム事業者が提供するロジックだけではなく、広告主ごとに独自にモデルを作成しカスタマイズする。

TOBIRAS Measurement(投資に対するリターンを測定する)
・デジテレ統合分析(STADIA):テレビ広告とデジタル広告の統合リーチと行動リフト(変化)を検証し、購買を最大化する最適な予算配分を導出する。
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2017/1222-009420.html

TOBIRAS Optimization(成果を最大化する運用の最適化を行う)
・X-Stack:オンライン/オフラインを統合したデータをもとにAIで事業成果の予測モデルを構築し、広告運用の最適化に活用。
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2020-0706-000517

今後も電通デジタルと電通は、「TOBIRAS」の活用、およびアナリスト育成を中心とした実行体制の強化を継続し、Cookieフリー時代における顧客企業のマーケティングROI(マーケティング投資に対して得られた利益・効果)の向上と持続的成長に貢献していきます。


※ プラットフォーム事業者が広告主・広告会社などに提供するクラウド環境。プライバシーが保護された環境下で、プラットフォーム事業者の保有データと、企業の1st Partyデータ、その他複数の外部データを、さまざまなニーズに応じて柔軟に統合、分析することが可能。

以上

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