なぜ今Threadsなのか?電通デジタルMeta LabがThreadsアカウント運用サービスを提供開始

「なぜ今Threadsなのか?電通デジタルMeta LabがThreadsアカウント運用サービスを提供開始」背景は登壇者の集合写真。左から大竹 みのり、池宮 礼子氏、保坂 紀季

電通デジタルはMetaと協業し、企業のThreads活用を支援する「Threadsアカウント運用サービス」の提供を開始しました。Threadsは、ユーザー主体の「会話の場」として独自のカルチャーが形成される中、マーケティングにおける活用の重要性も高まりを見せています。本記事では、Metaの池宮氏と、Metaが提供する各プロダクトに関する知見を持つ専門組織「Meta Lab」のメンバーが、最新の利用動向や公式Tipsに基づく運用ノウハウ、Threads独自の強みを解説します。

急成長の背景と「対話」を生むプラットフォーム構造

――2023年7月のサービスリリース後、現在のユーザー動向や、企業からの注目度について教えてください。

池宮氏:Threadsはローンチから3年が経過しましたが、ユーザー数の成長は継続して右肩上がりで、幅広い世代に利用が広がっています。また、国内ユーザーの利用時間は前年比で130%増と、この1年程度でエンゲージメントも急増。これに伴い、企業アカウントの活用事例も増えています。

投稿内容は非常に多岐にわたり、一言で言えば「暮らしに密着したトピック」が主流です。恋愛や子育て、K-POP、スポーツ、ペットなど、ユーザーの関心軸ごとに深いコミュニティ(トライブ)が形成されている点が興味深いところです。

写真:池宮 礼子氏
池宮 礼子氏(Meta日本法人 Facebook Japan Agency Partner Manager)

大竹:Threads最大の特徴は非常に高い双方向コミュニケーション性です。ユーザー同士が飾らないリアルな言葉やリアクションをカジュアルに交わし合う点に、独自の利用態度が顕著に現れていると感じます。そのため企業側の発信においても、一方通行で完成されすぎた情報を届けるのではなく、ユーザーとの対話を通じて親近感を醸成し、関係性を築いていく人間味のあるコミュニケーションの場として活用できる点が大きな魅力です。

写真:大竹 みのり
大竹 みのり(電通デジタル ソーシャルエンゲージメントデザイン部門 第1プランニング部)

――企業がマーケティング活用を進める上での特徴や、適した業種はあるのでしょうか。

池宮:現状のトレンドとして積極的に活用いただいているのは、アパレルやライフスタイル、日用品といった消費財メーカーが多いです。しかし、Threadsの本質は「ユーザーの興味関心に寄り添うアルゴリズム」にあります。そのため、業界の向き不向きはなく、例えば自動車のような一見購入のハードルの高そうな業種であっても、文脈次第で十分に成果を出せるプラットフォームだと考えています。

保坂:特徴面では、エンゲージメントを高める仕掛けとして、Threads独自の機能群も非常に強力です。例えば、タップするまでテキストや画像を非表示にできる「ネタバレ防止機能」をはじめ、遊び心のある多様なUI・仕掛けが用意されています。

これらを活用すれば、「新商品の情報をファンにだけ限定公開風に見せる」といったティザーアプローチや、ユーザーの知的好奇心を刺激してリプライを促す演出なども容易に行えます。単なる情報拡散にとどまらない、体験型のコンテンツ設計ができる点も大きな強みです。

そうしたプラットフォームの可能性や広がりを受け、電通デジタルでは、Metaが提供する各プロダクトに関する専門知見を蓄積し、関連案件の総合相談窓口を担うグループ横断組織「Meta Lab(メタラボ)」を中心に支援体制を整えています。

Meta Labでは以前からMetaと連携を深め、Threadsに関する議論や情報交換を重ねてきましたが、こうした変化に対応し、企業アカウントにおけるオーガニック運用の活性化をより強固に共創・推進していくべく、このたび正式にThreads領域での協業体制を構築しました。

写真:保坂 紀季
保坂 紀季(電通デジタル ソーシャルエンゲージメントデザイン部門 第1プランニング部)

Threads運用の最適解とは

――企業がThreadsアカウントを運用するうえでのベストプラクティスを教えてください。

池宮:Metaが推奨する公式の運用Tipsとして、投稿とアカウント運用の2つの軸で、計7つのポイントが挙げられます。

まず投稿におけるTipsは以下の4点です。

  1. 投稿頻度の最適化:週7回程度の継続的な発信を推奨
  2. フォーマットの組み合わせ:テキストと画像・動画を組み合わせたハイブリッド投稿
  3. トピックの活用:検索性や関心層への届きやすさを高める効果的なトピック設定
  4. 能動的な対話:ユーザーの返信(コメント)に積極的に参加し、会話を育むこと

次にアカウント運用におけるTipsは以下の3点です。

  1. 健全なコミュニケーション環境の整備:カスタムフィルター(非表示ワード設定)やブロック、返信承認機能などを活用したリスク管理
  2. データに基づくPDCA:インサイト機能を活用し、地域・年代・性別の属性やインタラクション(反応)を分析した継続的な改善
  3. Instagramとの連携:アカウント連携による相互送客・クロスユースの仕組みの活用

保坂:Threads運用の本質は、「いかに1つのスレッドにユーザーの意識を留め、自らも会話に参加したいと思わせられるか」です。

電通デジタルでの検証事例では、Threadsへ広告配信を行った際、Metaの他プロダクトと比較してThreadsでの動画視聴維持率が顕著に高いというデータが得られました。これは、「スレッド内でじっくり会話やコンテンツを楽しむ」というThreads特有の文化やユーザー態度が反映された結果だと分析しています。


能動的なユーザー層と「今」参入するメリット

――企業が今、Threadsに参入すべき理由やメリットは何でしょうか。

大竹:ユーザー数の急成長はもちろんですがその他に、大きく二つの理由があります。

第一に「ユーザーの能動性とコミュニケーション意欲の高さ」です。関心トピックやコミュニティ機能を通じて、自社商品・サービスに親和性の高い層へダイレクトに情報を届けることができる環境が整っています。

そして第二に「安全性の高さ」です。インベントリーフィルターや返信承認機能など充実した炎上対策が備わっており、企業・ユーザー双方が安心して対話できるプラットフォームとして確立されています。

保坂:先行者優位が得られるタイミングである点も今だからこそのメリットだと考えています。ユーザー数の爆発的な伸びに対し、企業の本格参入はまだ過渡期にあるため、今参入することで高い注目を集めやすい状況にあります。既存のInstagramアカウントがあればスムーズに開設・フォロワーの引き継ぎができるため、ゼロから構築するハードルが低い点も大きなアドバンテージです。

池宮:ユーザーの能動性については、データ面にも明確に表れています。実際に、ユーザーの利用時間は前年比130%*と大きな伸びを見せています。また、注目すべきは、単に投稿を見る時間だけでなく「返信(コメント欄)を閲覧している割合」が高い点です。現に、グローバル平均で全体インプレッションの50%以上を返信が占めており、日本はさらにその傾向が強いことが分かっています。

Threadsはまさに「会話のプラットフォーム」であり、ユーザーは他者のリアルな意見や交流そのものをコンテンツとして楽しんでいます。だからこそ、企業にとっては「返信欄でのコミュニケーションこそが最大のキラーコンテンツになる」と考えています。

*Meta提供データに基づく。(2026年5月時点)


戦略立案から広告連携まで。Meta Labが推進する「Threads運用支援」

――そういった概況を受け、Threads導入を検討する企業に向けて電通デジタルはどのような支援を行っていますか。

保坂:電通デジタルでは、Threadsアカウント運用サービスを展開しています。本サービスは、運用の強固な土台を構築する「PHASE 1(運用準備)」と、アルゴリズムを意識した改善サイクルを回す「PHASE 2(月次運用)」の2段階で一気通貫サポートする提供設計となっています。

PHASE 1では、「他プラットフォームとの役割の棲み分け」「既存コンテンツの転用可否」「炎上リスク」といった各企業特有の懸念や課題をクリアにした上で、円滑に運用を開始できる管理体制とリスク回避策を構築します。

PHASE 2の月次運用では、他SNS資産をThreads向けに再構成するご提案はもちろん、Threads完全オリジナルの企画立案にも対応可能です。制作・投稿にとどまらず、企業にとって運用のハードルとなりやすい「能動的な返信対応」の設計からインサイト分析・PDCAの遂行まで、ワンストップでご支援いたします。

――Threadsアカウント運用サービスにおいて、電通デジタルならではの強みはどこにありますか。

大竹:まず、私どもソーシャルエンゲージメントデザイン(SED)部門が培ってきた、高度なSNS運用の知見がベースにあります。そこにMetaとの強固なパートナーシップから得られる最新アップデートやTipsを統合し、常に最適な手法をご提案できる体制を整えています。さらに、戦略立案からクリエイティブ制作、投稿・返信対応、分析改善までを分断なく一気通貫でプロデュースできる点も、大きな差別化要素だと考えています。

保坂:電通デジタルが得意とする「オーガニック運用と広告施策の掛け合わせ」も独自の強みです。オーガニック投稿で高い成果や共感を得たコンテンツを捉え、「どの層へ広告配信で拡張させるか」といった横断的なメディア設計が可能です。専門組織であるSED部門だけでなく、SNS広告チームを含めた多様な領域のプロフェッショナルが連携し、事業成果に直結するプロモーションを実現します。

池宮:加えて、InstagramやThreadsのように新しい使われ方が生まれ続けるプラットフォームに対して、「まず試して、学びを型にして横に広げる」というスピード感をお持ちなのも電通デジタルの大きな強みだと感じています。私たちメディア側の情報を早い段階から取り入れ、クライアントの課題に合わせて翻訳してくださることは非常に価値があります。メディアの提案にとどまらず、ブランドの成長そのものに伴走するパートナーとして、これからもご一緒していきたいと考えています。

――最後に、SNS運用やThreads活用に取り組む企業担当者の皆さまへメッセージをお願いします。

池宮:まずは一歩を踏み出していただきたいです。Threadsを活用したマーケティングは、決してハードルの高いものではありません。例えば、既存の他SNSコンテンツを転用するだけでも、Threadsならではの反応や盛り上がりを十分に実感していただけるはずです。

また、オーガニック運用だけでなく、課題感や状況にあわせて広告からスタートしていくというのも有効な選択肢です。Threads広告は、既に運用されているInstagramやFacebookと同じ広告アカウントのまま設定を追加するだけで配信でき、クリエイティブも既存アセットをそのまま活用いただけます。新規施策として予算を新たに用意するのではなく、実施中のキャンペーンの延長線上で手軽に試すことができます。

オーガニック運用・広告運用いずれにおいても顧客接点を創出する絶好の機会ですので、ぜひ気負わずに挑戦していただきたいです。

大竹:近年の主要SNSのアルゴリズムは、「ユーザーが主体的にコメントや引用を行っているか」というユーザーのアクションを重視する傾向にあると感じています。それを踏まえて、企業のSNSマーケティングは、一方的な情報発信や量の追求から、ユーザーとの誠実な対話を通じた「ブランドへのエンゲージメント醸成」へとシフトしているのではないかと考えています。Threadsはその対話に最も適した環境が整っていますので、ファンを大切に育みたい企業と一緒に先進事例をつくっていければ幸いです。

保坂:スムーズにスタートできる基盤、ユーザー数と利用時間の急成長、そして高いエンゲージメントを生むプラットフォーム構造と、参入に向けた条件は十分に揃っています。企業の参入が本格化する直前の今は、確固たる実績とポジションを構築できる絶好のタイミングだと考えています。

Meta Labでは、単なるアカウント運用代行にとどまらず、Threadsを起点としたオーガニックと広告の統合戦略までを見据え、企業ごとの最適なアプローチを共創いたします。運用の立ち上げから戦略的な拡大まで一気通貫で伴走いたしますので、ぜひお気軽に電通デジタルにご相談ください。


関連サービス

エンゲージメント&ロイヤルティ

Threadsの「会話の場」としての特性を活かし、ユーザーとの双方向コミュニケーションでブランドへの愛着を醸成。顧客との深いつながりをデザインする体験設計を支援します。

デジタル広告

SNSのオーガニック運用で蓄積した知見を広告配信に活かし、リーチと成果を拡張する。メディアのプランニングから配信設計・効果検証まで、デジタル広告の全工程を一貫して支援します。

PROFILE

プロフィール

保坂 紀季

ソーシャルエンゲージメントデザイン部門 第1プランニング部

2022年に電通デジタルに新卒入社。入社後3年間、CX/UXプランナーとして事業戦略やUXの設計、コンテンツ構想の経験を積む。現在はUXの視点を生かし、ソーシャルプランナーとして飲料・スポーツ・自動車・レジャーなど幅広い業界のSNSアカウント運用やソーシャルリスニング分析に従事。

保坂 紀季

大竹 みのり

ソーシャルエンゲージメントデザイン部門 第1プランニング部

2025年に電通デジタルに新卒入社。 ソーシャルプランナーとして食品・エンタメ業界を中心にSNSアカウント運用を担当。 ユーザーと企業間の愛着醸成を目指し、ファンを生み出す投稿プランニングからコミュニケーション設計まで幅広く従事。

大竹 みのり

この記事・サービスに関するお問い合わせはこちらから