Salesforce Japan Partner Award 2026を2部門受賞。専門性と実績が導く次世代のMA活用
電通デジタルは、「Salesforce Japan Partner Award 2026」において2部門を受賞しました。今回の受賞は、これまでのSalesforce導入・活用支援の実績に加え、新製品である「Marketing Cloud Next」に対応した電通デジタル独自のパッケージ開発・提供の取り組みが評価されたものです。本記事では、この独自パッケージの内容をひも解きながら、Salesforceの導入支援における電通デジタルの強みを解説します。
専門性と実績が結実。2部門受賞をけん引した電通デジタルの強み
――今回受賞した「Japan Partner of the Year - Agentforce Marketing -」と「Japan Partner of the Year - Retail & Consumer Goods -」について、受賞の感想と評価ポイントを聞かせてください。
小畑:「Japan Partner of the Year - Agentforce Marketing -」については、前身の「Marketing Cloud Partner of the Year」時代から数えて、今回で5度目の受賞となります。これほど長きにわたり、継続的に私たちの活動を評価していただけていることを、非常に光栄に思っています。
今回の評価のポイントは、単なるシステムの導入や実装支援に留まらず、クライアントのビジネス成果に直結する戦略のところにまで深く踏み込んだ支援を行ってきた点にあると考えています。私たちは、最新のAIエージェント活用においても、これまでの運用で蓄積してきた膨大な知見を生かし、実効性の高いソリューションをいち早く提供してきました。そうした「技術力」と「ビジネス理解」を高度に融合させた姿勢が、今回の結果につながったのではないでしょうか。
北川:「Retail & Consumer Goods」部門での受賞については、小売・消費財業界のクライアントが抱える切実なニーズに対し、私たちが的確な解決策を提示し続けられた結果だと捉えています。
小売業界では、膨大な顧客データを保有していながらも、サイロ化によって十分に活用しきれていないケースや、施策の「スピード」と「量」の両立が求められるといった特有の課題が多く存在します。私たちは、単にツールを導入するだけでなく、複雑なデータ基盤を整理し、現場が迷わず施策を回せるような運用体制の整備・最適化までを一気通貫で支援してきました。こうした現場に寄り添った泥臭い支援と、確かな実績の積み上げが、今回の受賞という形で結実したと感じています。
実現場の知見を凝縮。AI共働を加速させる独自パッケージ
――Salesforceを導入しているものの、使いこなせていない企業に共通する課題は何でしょうか。
小島:多くの企業に共通しているのは、データ構造の整理が不十分なまま、ツール導入そのものが目的化してしまっている点です。MAやAIはあくまでビジネスを加速させるための手段であり、そのエンジンとなるデータが整理されていなければ、本来のパフォーマンスを発揮することはできません。
特に近年のAI活用においては、「データの質」がアウトプットの精度や信頼性に直結します。こうした前提条件や土台が整わないまま導入を急ぎ、期待した成果が得られないことで、最終的に現場で使われなくなってしまう「宝の持ち腐れ」のようなケースは、決して少なくないと感じています。
――そうした課題に対して、電通デジタルが大切にしてきた考え方やスタンスを教えてください。
北川:私たちは、常に「ツールありきにしない」という姿勢を重視しています。単に製品を導入して設定するだけでなく、一人一人の顧客接点や複雑な業務プロセスを深く踏まえた上で、「どのようにデータを設計し、具体的にどう運用していくか」までを一気通貫で支援できる点が、電通デジタルの大きな強みです。
単に箱を作って終わりにするのではなく、クライアントが実際にツールを使いこなし、確かなビジネス成果につなげるところまで徹底的に伴走する。そのために必要な専門知識を持つ人材とサポート体制を長年かけて整えてきたことが、私たちの揺るぎないスタンスです。
――そうした長年の取り組みやノウハウを凝縮し、Marketing Cloud Nextの電通デジタル独自パッケージを開発しました。これはどのようなパッケージなのでしょうか。
岡野:今回開発した即戦力AIパッケージである「Activation Engine」は、私たちがこれまで数多くのプロジェクトで培ってきた業界別の成功ノウハウを、導入後すぐに活用できる形でシステムに組み込んでいる点が最大の特徴です。
Marketing Cloud Nextは、Salesforceが提供する次世代型のマーケティングプラットフォームとして非常に高いポテンシャルを持ち、機能拡張が続いています。当社では、その機能をさらに効果的に活用いただくため、「プリセット」という形で独自のソリューションをご用意しました。
具体的には、AIと対話しながら施策を設計したり、ボタン操作一つで複雑なシナリオを実装したりと、クライアントの導入初期をよりスムーズにサポートします。これにより、最短2カ月というスピーディーな導入と、初期コンサルティング費用の抑制を実現し、すぐにビジネス現場で活用いただける環境を提供いたします。
――従来のSalesforce導入・活用支援と比べた際、実務面での具体的な違いはどこにありますか。
北川:これまでは、クライアントの要望を一からヒアリングし、要件定義を経てオーダーメイドで設計を進めていく形が一般的でした。しかし今回のパッケージでは、当社のナレッジを取り込んだAIと対話しながら施策を組み立てていくことができます。
AIがシナリオ案の提示や分岐フローの自動生成をしてくれるため、担当者がゼロから考える負担を大きく軽減し、シナリオ作成のスピードを大きく向上させます。結果として、施策のPDCAをより高速に回し続けることができるようになる点が、従来の手法との決定的な違いです。
――小島さんは昨年のAgentforce Hackathon Tokyoにおける上位入賞プロジェクトにも精通されていますが、そうした経験から、特に活用支援の観点で手応えを感じているポイントを教えてください。
小島:ハッカソンを通じて、単なる概念ではなく「AIと共に働く未来」を極めて具体的にイメージできた点が非常に大きかったです。マーケターが頭の中で描いているアイデアを、身近なインターフェースを通じてAIと対話しながら、その場で形にしていく。その共働の感覚と圧倒的なスピード感には、これからのマーケティング業務を一変させるような強い手応えを感じました。この実体験を生かし、クライアントにもAIを味方につけることの価値をしっかりと伝えていきたいと考えています。
AIと共に進化する。マーケティングの可能性を広げるパートナー
――Salesforceの導入・活用支援における、電通デジタルの核心的な強みはどこにありますか。
小畑:最大の強みは、「ビジネス成果に直結する戦略策定と、それを具現化する実装をワンチームで実現できる」点にあります。世の中には戦略立案に特化したコンサルティングファームや、システム実装に特化した開発会社は多く存在しますが、私たちはその両域を一気通貫で担う体制を極めて高いレベルで構築しています。
そのため、現場の実現可能性を無視した「机上の空論」に陥ることなく、成果に繋がる実効性の高い施策設計が可能です。この一貫性こそが、多くのお客様から信頼を寄せられている理由だと自負しています。
また、各メンバーが専門性を持ちつつ、全員が「戦略」と「実装」の両面を深く理解している点も特徴です。いわば、ビジネスとテクノロジーの双方を解釈できるハイブリッドな人財が揃ったチームです。そのため、打ち合わせの場で「この施策はツール上で実現可能か」という判断を即座に行い、次のアクションを提示できます。こうしたコミュニケーションのスピードと精度の高さは、変化の激しいデジタルマーケティングの現場において非常に高く評価されています。
岡野:たとえクライアントのご要望に対してシステム上の制約で実現が難しい場合でも、単に「できない」と回答するのではなく、その場ですぐに代替案やより効果的なアプローチを提示し、建設的な議論ができる点も私たちの文化です。クライアントから「当初の案よりも、提案してもらった代替案の方が、ビジネスインパクトが大きい」と納得いただけるケースも多く、こうした柔軟な提案力も価値として感じていただけている部分だと思います。
――今後、さらに強化していきたいポイントについて教えてください。
北川:Agentforceをはじめとする最新のAIエージェントは、「ただ導入すれば魔法のように課題を解決してくれる」ものではありません。企業の固有の戦略やビジネス課題、そして日々の業務プロセスと緻密に統合されてこそ、真の価値を発揮します。だからこそ、ビジネスの文脈をテクノロジーに正しく翻訳する役割は、今後ますます重要になります。
私たちは、単に最新技術をキャッチアップするだけでなく、クライアントの事業に対する理解をより一層深め、マーケティングの枠を超えた「ビジネス変革パートナー」として貢献していきたいと考えています。
――最後に、Salesforceを導入したものの、活用しきれていないと感じている企業の担当者に向けてメッセージをお願いします。
岡野:Agentforceの登場により、自然言語を通じてマーケター自身がシナリオを作成できる時代が到来しました。これは大きなチャンスですが、その恩恵を享受するためには、これまで以上に「データ基盤の整備」が不可欠となります。また、AIが生成したアウトプットに対する最終的なチューニングや、その妥当性を判断する「人間の役割」も、今後さらに重要性が増していくでしょう。
こうした新しい仕組みは、一歩間違えるとブラックボックス化してしまうリスクもあります。だからこそ、システムへの深い理解に基づいたデータの正確性の担保や、マーケティング部門とシステム部門の橋渡し役が必要になります。私たちは、AI活用や最新のプロンプト設計、そして日々進化するSalesforceの動向を常に先読みしながら、クライアントが迷いなく次の一歩を踏み出せるよう、誠実に支援を続けていきたいと考えています。
小島:これまでもお伝えしてきたとおり、ツールは導入して終わりではなく、現場で実際に使われ、日々の業務の助けとなって初めて真の価値を発揮します。小さな課題や違和感、あるいは「もっとこうしたい」という理想の姿など、どんなことでも構いません。まずはぜひ私たちに共有していただきたいです。現場に寄り添い、共に汗をかきながら、AIを味方につけた新しいマーケティングの形をつくり上げていければと思っています。
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関連サービス
クラウド&インテグレーション
Salesforceをはじめとするクラウドプラットフォームの導入・活用を通じて、AIエージェント時代の顧客体験変革を支援。グローバルパートナーとの連携で、DX推進を加速します。
PROFILE
プロフィール
小畑 瑛一朗
2019年電通デジタル入社。CRM領域を中心に、プラットフォーム構想や業務設計、コミュニケーション設計などのコンサルティング業務に従事。また、SFA、MA、Web接客、CDPといった各種マーケティング・営業支援ソリューションの導入から定着化までを幅広く支援。
北川 雄大
2022年に電通デジタルへ入社。Salesforce製品やTreasure Dataを中心としたマーケティングテクノロジー領域において、MA・CDP基盤の導入・設計から活用支援まで幅広く担当。データ連携設計やマーケティング基盤構築プロジェクトにおいてプロジェクトリードを務め、顧客データ活用を支えるデータ・マーケティング基盤の実現を推進している。
小島 栞菜
2024年に電通デジタルへ入社。ITコンサルタントとして、CDP・MAの導入設計から構築、運用定着までを一気通貫で支援。MAのシナリオ設計・実装やCDP構築を中心に、お客様の課題整理から要件定義、運用フロー整備まで幅広く担当。顧客データ活用を継続的に実践できる仕組みづくりや、自走化に向けた支援に従事している。
岡野 奈津実
CRM領域を中心に、MA/CDPの導入・活用支援やマーケティングオートメーションのプランニングに従事。CRM戦略・施策設計とシステム実装の双方の知見を活かし、構想策定から導入、運用定着まで幅広く支援している。システムとマーケティングの両視点を強みに、顧客データ活用を通じた顧客体験の向上とマーケティング高度化の実現に取り組んでいる。
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