美容業界の構造課題に、研究チームが挑む。電通デジタル「BEAUTY ONE」発足の全貌

「美容業界の構造課題に、研究チームが挑む。電通デジタルBEAUTY ONE発足の全貌」背景は登壇者の集合写真。左から伊藤 めぐみ、高橋 理沙

電通デジタルでは、アドバンストクリエイティブセンター ブランデッドダイレクトクリエイティブ事業部を中心に、美容業界向け横断クリエイティブ研究チーム「BEAUTY ONE」を発足しました。戦略、広告、ソーシャルを横断しながら、ブランド価値と事業成果の両立を支援します。業界の構造課題に向き合う専門集団として、その発足の背景と提供価値を中心メンバーに聞きました。

ブランド価値と成果の両立を目指すBEAUTY ONE

――BEAUTY ONEでは、どのような支援を行っているのでしょうか?

伊藤:私はもともと外資系化粧品会社で美容部員をしていました。その後、広告業界に転じてからも、長く化粧品業界に関わってきました。

その中で強く感じてきたのが、「ブランディング施策」と「ダイレクト施策」が分断されているケースの多さです。ブランディング施策とダイレクト施策でメッセージや体験がバラバラになってしまうと、ユーザーに違和感を与えるだけでなく、CPAの悪化やLTVの低下にもつながってしまいます。

BEAUTY ONEは、こうした課題を解決するために立ち上げたチームです。戦略、広告、ソーシャルの各領域が連携し、一貫したブランド体験を設計することで、ブランド価値と成果の両立を目指しています。

戦略立案から広告運用、ソーシャルメディア運営までを一気通貫で支援し、「獲得効果を上げながらブランドも壊さない」そんなクリエイティブを実現していきたいと考えています。

写真:伊藤 めぐみ
伊藤 めぐみ(電通デジタル アドバンストクリエイティブセンター ブランデッドダイレクトクリエイティブ第3事業部 事業部長)

――実際には、どのような場面で「ブランドとダイレクトの分断」が課題になるのでしょうか?

伊藤:たとえば、新商品のプロモーションでは、「認知拡大」と「販売促進」を同時に求められるケースが多くあります。しかし、いざ施策を進めると、ダイレクト施策だけが先行してブランドイメージとのズレが生まれたり、逆に認知だけで終わってしまったりすることも少なくありません。

BEAUTY ONEでは、状況整理から戦略設計、実行体制の構築までを横断的に行い、広告とソーシャルを連動させながら、ブランド価値と成果の両立に向けたPDCAを回せる仕組みづくりを支援しています。


戦国時代となる化粧品業界を勝ち抜くには

――チーム立ち上げの背景について教えてください。

高橋:ここ数年、化粧品業界はまさに「戦国時代」だと感じています。国内ブランドだけでもハイブランドからドラッグストアコスメまで幅広く存在しますし、さらに韓国、中国、ヨーロッパなど海外ブランドも次々と参入しています。

その中で、戦略なく商品を投入しても埋もれてしまいますし、一方で、新興ブランドが突然SNSで話題になってヒットすることもあります。そんな状況を「どう勝ち抜くか」が各社にとって非常に重要なテーマになっています。

また近年は、日本発の美容文化を指す 「 J-Beauty(ジャパン・ビューティー) 」を成長産業として世界に発信していこうという動きも活発化しています。私たちとしても、日本の美容業界を盛り上げるお手伝いをしていきたいという思いがあります。

写真:高橋 理沙
高橋 理沙(電通デジタル アドバンストクリエイティブセンター ブランデッドダイレクトクリエイティブ第3事業部 グループマネージャー)

伊藤:一方で、コロナ禍をきっかけとした化粧品離れや、美容医療市場の拡大などもあり、化粧品業界全体としては厳しい側面もあります。感覚だけではなく、戦略的にマーケティングに取り組むことがより重要になっていると感じています。私たちが持つ知見を活用して、業界全体をもう一度盛り上げていきたいですね。


戦略・広告・ソーシャルを横断する、BEAUTY ONEの強み

――BEAUTY ONEならではの特徴を教えてください。

高橋:大きな特徴は、戦略・広告・ソーシャルが三位一体で連携していることです。

たとえば、広告側では勝ち筋が見えているのにソーシャルへ共有されていない、逆にソーシャルで得た知見が広告に反映されていない、といったケースは少なくありません。BEAUTY ONEでは、こうした情報共有を定常的に行い、領域を横断して知見を活用できる体制を整えています。

また、必ずしもフル支援だけではなく、「広告だけ」「ソーシャルだけ」といったご相談も可能です。その場合でも、得られたインサイトを横断的に共有し、施策全体に生かしていきます。

――チーム独自の取り組みである「BEAUTY ONE BOOK」について教えてください。

高橋:「BEAUTY ONE BOOK」は、美容マーケティングに関する知見や事例を集約したナレッジ集です。戦略・広告・ソーシャルの各チームが定期的にトレンドや事例を共有しながら、「今の美容業界におけるマーケティングで何が起きているのか」を整理・蓄積しています。

戦略、広告、オウンドの3つの視点を融合し、美容マーケティングの今とこれからを解明するトレンド、事例共有会を定期的に開催しています
BEAUTY ONE BOOK 概要資料抜粋

たとえば、戦略チームは消費者トレンド、ペルソナ分析、カスタマージャーニー。広告チームはクリエイティブの勝ちパターン、薬機法・リーガル情報。ソーシャルチームはファン化事例、注目ハッシュタグ、キャスト情報など、それぞれの専門領域の知見を持ち寄っています。

現在は社内活用が中心ですが、将来的にはクライアント向けにも提供していきたいと考えています。


美容に熱い想いと専門性を持つメンバーが、業界の課題に挑む

――どのようなメンバーで構成されているのでしょうか?

高橋:クリエイティブディレクター、アートディレクター、コピーライター、ストラテジックプランナー、SNSプランナー など、さまざまな専門性を持つメンバーが参加しています。共通しているのは、全員が美容業界への経験や強い興味を持っていることです。

伊藤:社内からは、予想以上に「参加したい」という声が集まりました。美容領域をもっと深く学びたい、他チームと連携しながら仕事に生かしたい。そう考えている人が想像以上に多かったのは、うれしい発見でした。

――お二人ご自身の得意領域についても教えてください。

高橋:私は長年、化粧品領域のフルファネル案件でクリエイティブディレクションを担当してきました。クライアントと対話しながら、ブランドのニュアンスを細かく調整していくような案件は特に得意です。また、社内のメディア研究チームである「Xラボ」にも所属しているため、Xを活用したアクティベーション施策などもご相談いただけます。

伊藤:私はブランド寄りの仕事を軸にしながら、現在はブランド施策とダイレクト施策の両方を担当しています。SNSからCRM、ダイレクト施策までを横断し、獲得からファン化までを見据えた統合的なクリエイティブ運用が強みです。ある意味、自分自身が「ブランデッドダイレクト」を体現している状態ですね。それこそがBEAUTY ONEの目指す姿だと思っています。

写真:BEAUTY ONE プロジェクトメンバー
BEAUTY ONE プロジェクトメンバー

美容の力で、人の気持ちも業界も前向きにしたい

――お二人が美容領域に感じている魅力を教えてください。

伊藤:化粧品そのものが好きなのはもちろんですが、美容にはメンタルケアの側面もあると感じています。メイクによって気持ちが前向きになったり、自分らしくいられたりする。そうした体験を生み出せるのが化粧品の魅力だと思っています。化粧品を好きになる人をもっと増やしていきたいですし、業界全体を盛り上げるお手伝いをしていきたいです。

高橋:私は、美容にはエンタメ性があると思っています。「新作コスメを見に行こうよ」と友達同士で話したり、SNSで情報交換したりなど、化粧品は、人とのコミュニケーションを生む存在だと感じています。ソーシャル上でも、化粧品好きのコミュニティは非常に盛り上がっています。その熱量を、業界全体の活性化につなげていけたらと思っています。

――どのような課題を抱える企業に相談してほしいと考えていますか?

高橋:「良い商品なのに、なぜ売れないのだろう」「どうすればもっと注目されるんだろう」と悩まれている企業にも、ぜひお声がけいただきたいです。今までのやり方に閉塞感を感じている方に、新しい視点や可能性をお伝えできると思っています。

伊藤:中でも「ブランド施策とダイレクト施策がうまくつながっていない」と感じている企業ですね。本当はこういうブランド体験を届けたい。でも現実には分断が起きているそんな課題感をお持ちなら、ぜひ一度声をかけてほしいですね。

すでに勉強会のお問い合わせをいただくなど、反響が広がり始めています。対応できる領域は幅広く、最新トレンドの共有や市場調査、薬機法・ブランドガイドラインの整備、AIツールを活用したクリエイティブ制作まで、美容マーケティングにまつわる悩みをワンストップで支援しておりますので、課題を問わず、まずはお気軽にお問合せ頂きたいです。


関連記事

「熱量」と「引力」で売上をスケールさせる。電通デジタルのブランデッドダイレクト


関連サービス

アドバンスト・クリエイティブ

ブランディングとダイレクト施策の分断を解消し、一貫した顧客体験を設計。フルファネルで成果を生み出すクリエイティブ支援の詳細はこちら。

PROFILE

プロフィール

伊藤 めぐみ

アドバンストクリエイティブセンター ブランデッドダイレクトクリエイティブ第3事業部 事業部長

2018年、電通デジタルに中途入社。外資系化粧品ブランドの美容部員としてキャリアをスタートし、化粧品事業会社、外資系広告会社を経て現職。電通デジタル入社後は通信、金融など幅広い業界を担当しながら、近年は化粧品領域を中心に担当。ブランドとダイレクトを横断した統合クリエイティブを強みとし、戦略設計からコミュニケーション開発まで幅広く手掛けている。

伊藤 めぐみ

高橋 理沙

アドバンストクリエイティブセンター ブランデッドダイレクトクリエイティブ第3事業部 グループマネージャー

2018年、電通デジタルに中途入社。前職ではデジタル系広告制作会社にて、プランナー・ディレクターとしてLP、動画、アプリなどの企画・制作ディレクションに従事。電通デジタル入社後は、動画を軸としたコミュニケーション企画を多数手掛け、現在は化粧品領域を中心に、キャンペーンやプロモーション全体の設計・統括を担当。フルファネルでの統合的なクリエイティブ支援を得意としている。

高橋 理沙

この記事・サービスに関するお問い合わせはこちらから