形骸化を防ぐAI導入。電通ランウェイが短期間でアクティブユーザー50%を達成した裏側
【第5回】AI Hacked Marketing、その進化の最前線
コロナ禍によって、生活者と企業の両者がコマースのあり方を激変させています。特に、「非接触・非対面でもこれまで体験してきた消費行動で得られた喜びや便利さを楽しみたい」といったこれまでになかった生活者側のニーズを叶えるには、企業のデジタル領域を抜本的に刷新しなければならない、DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現しなければならない、という新たな議論が高まっています。
そうした中でさらに注目されているのがヘッドレスコマースの導入です。その実現には、どのeコマースプラットフォームを選ぶか?が重要になりますが、数ある中でもShopifyやShopify Plusは、企業規模に関わらず選択肢に挙がりやすいものだと電通デジタルでは考えています。
では、ShopifyやShopify Plusの導入に際して押さえるべきポイントは何か? 電通デジタルコマース部門 コマースディレクション事業部 ビジネスアナリスト 川久保剛と、同ビジネスデベロップメント本部 ビジネスデベロップメント部 ソリューションディレクター髙田拓之が解説します。
※所属・役職は記事公開当時のものです。
コマース部門 コマースディレクション事業部 グループマネージャー
川久保 剛
アカウントイノベーション部門 アカウントディベロップメント部 ソリューションディレクター
髙田 拓之
まず、そもそもなぜヘッドレスコマースとマルチチャネルコマースプラットフォームであるShopifyやShopify Plusが関連付けて語られるのかを把握するためにも、ShopifyやShopify Plusの特徴を押さえておきましょう。
なお、エンタープライズ企業では、よりカスタマイズ自由度が高いShopify Plusが選ばれる傾向があるため、ここでは主にShopify Plusを取り上げます。
このうち、4に示した「豊富なAPIが利用可能」という点はまさにヘッドレスコマースの実践に関わるところです。
ECでの販売がうまくいけばいくほど、追加機能や顧客にとって心地良く買い物ができる環境を整えたくなるもの。また、そのためにもオンラインとオフラインの垣根を越えて行動する顧客の購買までの流れを可視化し、蓄積されたデータをもとにより良い購買体験の提供につなげていくためのシームレスなデータ活用と分析を可能とするため、マーケティングツールの導入など、システム改修などの強化をしていきたいと願うものです。
これに対し、これまで一体として運営されていたECサイトの「ヘッド(フロントエンド)」と「ボディ(バックエンド)」を切り離し、「ボディ」をメインにして運営できるようになったヘッドレスコマースの環境があれば、短期間で他のシステムに影響なく対応が可能となります。こうした状況が作りやすいのがマルチチャネルコマースプラットフォームであるShopifyやShopify Plus、というわけです。
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では、ShopifyやShopify Plusを導入しようとする企業は実際にどのような状況にあるのでしょうか? 多数の導入事例を担当した髙田は次のように語ります。
「最近までは、eコマースを実現させたい、というEC未着手の企業が少なくなかった。また、受注システムはあるが『コロナ禍を機に、EC化したい』という問い合わせもたびたび見られた。
そうした案件について、さまざまな角度からヒアリングを重ねていくと、『業務がかなりアナログなままなので、デジタル化していく必要がある』『システムが重層化していて複雑なため、やりたいことが実現できない』という議論にいきつくことが多い」。
続けて髙田は、「今日の状況を踏まえてEC化しようと考えたクライアントは、『今まで活用してきたシステムという“財産”を根底から見直し、場合によっては覆さなくてはならないことにもなる。そこに舵が切れるか?と、ビジネスの根本を見直すほどの決断を迫られるようになるケースも少なくない。特に大企業の場合、クライアントだけでなくその先の顧客にも関わることなので、一朝一夕で判断して刷新する、という判断は難しいだろう。
だからこそ、D2Cと言われる業態の企業とShopifyやShopify Plusの相性が良いのだと考える」と考えを述べました。
前述のような企業に対し、電通デジタルでは、EC化のサポートはもちろん、それ以外の部分にも目を向けてサービスを提供しています。
これについてまず川久保は、「EC化することほどマーケティングサイドと情報システムサイドが関係し合うような案件はないだろう。ミドルオフィス向けのツール導入やオウンドメディアの立ち上げと運用であればそれぞれの部門部署で完結できるものなので、それと比較するとEC化がどれほど複雑な過程を経ることになるかわかるはずだ。事業部レベルではなく経営マターである」と指摘します。
それを受け髙田は、「それぞれの部門部署で完結できるということは、企業の一部しか“見えない”ということでもある。しかし、EC化のプロジェクトはそうでないだけでなく、その会社の事業をどうしていくか?というところにまで立ち入る必要があり、全体を俯瞰して見ることにもなる。
そうした意味では、『EC化をする』というよりも『実情を理解し、課題を明確にした上でどのような打ち手があるかを考え、議論の末に結果的にヘッドレスコマースへと移行すべくShopifyやShopify Plusを導入するか、それとも別の取り組みを考えるか?』というサポートこそ求められるのだと考えている」としました。
より深く、中長期にわたる活動は、「全体の売上や組織の変化といった成果が見えやすく、我々が貢献できたかどうかがわかりやすいので取り組みにも熱が入る」とは、川久保と髙田の言葉です。
多くの企業において、EC化やヘッドレスコマースの導入はDXの一環と位置付けられているようです。しかし、その本質は、デジタルを活用することで顧客体験を向上させることを中心に、事業の構造や会社の組織を抜本的に変革することに他なりません。ヘッドレスコマースへの移行やShopifyやShopify Plusの活用はあくまで手段だと言えるでしょう。
電通デジタルでは、ヘッドレスコマースの実現のためのコンサルティングから技術開発、導入に向けた取り組みなど一貫したサポートを提供しています。ヘッドレスコマースに関心のある企業のご担当者さまは、お気軽にお問い合わせください。
プロフィール
眼鏡業界にて10年以上にわたり小売り・営業・ECサイト運営を経験後、ECプラットフォームおよび支援企業にて8年以上にわたりEC構築・運用支援に従事。長年のECサイト運営の経験から、Web広告はもとよりCRMを起点としたフロント施策、カスタマー、フルフィルメント、また自身のバイヤー経験からサプライチェーンマネジメントの実績も持つ。2021年より現職。
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