TikTokの世界観をそのまま店頭へ!「TikTok Out of Phone for dentsu」が動かす購買行動

「TikTokの世界観をそのまま店頭へ。TikTok Out of Phone for dentsuが動かす購買行動」背景は登壇者の集合写真。左から小倉 久輝、桃谷 梓氏、六車 優香

TikTok広告で生まれた関心を、いかに店頭での購買へと繋げるか。電通デジタルはTikTok for Businessと協業し、同社の「TikTok Out of Phone」をベースとした国内専売ソリューション「TikTok Out of Phone for dentsu」の提供を開始しました。TikTok広告と店頭のリテールサイネージ等を組み合わせ、スマートフォンの画面に掲出される広告クリエイティブをその世界観のままスーパーやドラッグストア、コンビニなどの店頭に届ける。その狙いと設計について、開発に携わった3名に話を伺いました。

TikTok広告を単発のキャンペーンで終わらせない。TikTok Out of Phone for dentsu とは

――TikTok Out of Phone for dentsuは、どのような狙いで生まれたのですか。

六車:出発点は、TikTok広告を拡販し成長させる「武器となるソリューション」を作りたいという思いからでした。TikTokは日本での月間利用者数(MAU)が4,950万人*を達成するプラットフォームですが、その影響力を単発のキャンペーンだけで終わらせるのはもったいないと感じていました。TikTokが持つ世界観をより広げて、多角的に訴求できないかと考え電通グループオリジナルで専売メニューとしてリリースしたのが、この「TikTok Out of Phone for dentsu」です。

* 2026年5月末時点。TikTok調べ。ユーザー数はTikTokとTikTok Liteの合計(重複を除く)

クライアントの課題感として、TikTokでの訴求力をスマートフォンに閉じるのではなく、より広いプランニングへと発展させたいという声がありました。本ソリューションによって、オンラインからオフラインまで一気通貫で設計できるようになることは、そうした課題をお持ちの企業にとって、非常に意味のある選択肢になると考えています。

写真:六車 優香
六車 優香(電通デジタル プラットフォーム部門 プラットフォーム3部)

――TikTok Out of Phone for dentsuの概要を教えてください。

六車:本ソリューションの大きな特徴は、TikTok広告にご出稿いただくと、電通デジタルが提供するリテールサイネージをはじめとするOOH( Out of Home:自宅以外の場所で接触する広告やメディアの総称。)が付帯するという点です。広告出稿をご検討される企業から見れば、TikTok広告の予算だけでデジタル広告とリアルな店頭広告の双方へ掲出できるため、投資対効果の高いソリューションとなっています。

また、今回リテールメディアの中でもご要望の多かったスーパーマーケットへの掲出を実現しました。TikTokと相性の良い掲出面(ビジョン)の選定から、出稿後の効果測定までをトータルでカバーしている点も特徴の一つです。

桃谷:TikTokだけ、OOHだけという単体の施策ではなく、本ソリューションを活用することにより一気通貫したプランニングが可能となるため、ユーザーに一つの情報として届けやすくなる点も強みだと考えています。TikTok for Businessが提供する「TikTok Out of Phone」のコンセプトを踏まえ、電通グループと連携しながら、その世界観を店頭サイネージでも再現できるよう設計しました。

一般的に外のビジョンで流す広告は、「OOH(Out of Home)」と呼ばれますが、今回「OOP(Out of Phone)」としたのは、「スマートフォンの画面をそのまま外に出す」というテーマに沿った名称としたかったからです。

写真:桃谷 梓氏
桃谷 梓氏(TikTok for Business Japan, Global Business Solutions, Agency Team, Dentsu Group)

六車:単にTikTokで配信している素材をそのまま流すだけでなく、TikTokのロゴや「いいね」ボタン、トレンドマークなど、ひと目で「これはTikTokのUIだ」と分かるように掲出しています。TikTokの世界観を崩さずに外に出すという点には電通グループとしても、かなりこだわりました。

――各社の役割について教えてください。

六車:電通デジタルの役割は、パッケージの設計と、運用面における全体のディレクションです。TikTok for Businessと密に連携しながら最適なTikTok広告をプランニングし、そこに付随するリテールサイネージなどのOOH設計をつないでいます。

電通デジタルには企業への営業担当はもちろん、私のようなプラットフォーマーと向き合い、日々の支援・サポートを行うプラットフォーム担当 、そして最適なビジョン選定や効果測定を担うリテールサイネージ担当がすべて社内に揃っています。この総合力を生かし、TikTokの広告出稿から各リテールサイネージの掲載まで一気通貫での対応が可能となっています。

桃谷:TikTok for Business の主な役割は、電通デジタルと設計した本ソリューションを、社内外へ拡販していくことです。具体的には、社内で勉強会を開催するなど広く展開し、各広告主への提案を進めています。また、各広告主からの「ドラッグストアだけでなくスーパーにも出したい」といった生の声やニーズを電通デジタルへフィードバックし、より良いパッケージへと進化させる連携の起点となることも重要な役割です。


同一クリエイティブの重複接触が、態度変容を高める

――TikTok Out of Phone for dentsuの強みはどのような点でしょうか。

六車:TikTokと同じクリエイティブを、店頭でも配信することにより、両方を見たユーザーに対して広告想起を促しやすく、大きな態度変容が期待できます。

実際に、TikTokへの広告出稿とOOHを掛け合わせた先行事例では、重複接触による態度変容のリフトも確認できています。一気通貫したプランニングとクリエイティブによって、ユーザーの記憶に残りやすくなるからこそ、意識や行動の大きな変化につながるのではないかと考えています。

また、ターゲティングや配信面の柔軟さも強みの一つだと考えています。TikTok広告では、性別や年齢、興味関心などでターゲットを捉えたプランニングができるほか、TikTokを開いた際に表示されるTopViewのような予約型広告と、 TikTokのフィードに表示される運用型広告を組み合わせた設計が可能です。

そこに掛け合わせるOOHやリテールサイネージについても、実施するキャンペーンに合わせてスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアなど、より効果の高い掲出面の選定が可能となります。


効果の高い掲出面を選定、POSデータによる効果測定も

――サイネージの選定はどのようにされているのでしょうか。

小倉:サイネージについては、クライアントからご提供いただいた配荷データを基に、掲出するビジョンを設計しています。TikTokと相性のいい縦型のサイネージを選ぶほか、過去の効果測定で一定の成果が確認できている掲出面を優先的に選定するなど、キャンペーンに合った形でプランニングを行っています。

写真:小倉 久輝
小倉 久輝(電通デジタル コマース&プロモーション部門 プロモーションデザイン部)

掲出面は、全国の店舗を一元管理しているため、目的に応じて柔軟に調整できます。例えば「特定のエリアに力を入れたい」となれば、そのエリアのサイネージで放映回数を増やすなど、強弱をつけた出稿も可能です。効果が期待できる場所へ、最適な配信設計で広告を届けられる点が大きな価値だと考えています。

効果測定では、POSデータを活用しています。広告を掲出した店舗と、掲出していない店舗の売上を比較することで、実際にどれだけ購買につながったかを可視化できます。

広告出稿によってどれだけリーチが広がったかも重要な一方で、最終的に購入されたのかどうかを測定することは大切です。今は、そうした購買に近い指標が特に重要視されていると感じます。

――リテールメディアと連携することで、どういった相乗効果があると考えますか。

小倉:TikTok広告で接触したクリエイティブに再び店頭で触れることにより、強いリマインド効果が期待でき、買い忘れの防止や「ついで買い」といった購買の後押しにつながります。

また、POSデータで売上への貢献度を見るほか、事前の同意をいただいた対象店舗の購買者を対象に、後日アンケート調査を実施する仕組みも整えています。広告効果の可視化はもちろん、広告接触後のフォローアップまで可能な点もデジタルとリテールを掛け合わせることの大きな魅力だと思います。


TikTok広告とリテールメディアの融合で好事例を生み出したい

――今後、TikTok Out of Phone for dentsu をどのように発展させていきたいですか。

桃谷:TikTok広告とリテールメディアを組み合わせることで、どのようなインパクトが生まれるのか。また、TikTokの素材を活用することで、どのような効果が得られるのか。そうした価値を可視化し、より多くの広告主に伝えていきたいです。

六車:「この配信にこの掲出面を組み合わせると、このような結果が出る」という知見を増やし、企業の課題に応えられる打ち手を広げていきたいです。ゆくゆくは、TikTok広告において、デジタルを起点にオフラインも含めて一気通貫で設計できることを、電通デジタルの強みの一つとして打ち出していければと考えています。

小倉:いま、リテールメディアは伸び盛りの領域だと感じています。クライアントにもその有用性が理解されるようになり、広告プランニングの選択肢の一つとして自然に入るようになってきました。

今後は、サイネージだけでなく、レジまわりの液晶や店内放送、リテール各社のアプリなど、さまざまな接点にも広げていけると考えています。購買に近い場所には、まだ多くのコンタクト・ポイント があります。そうした接点を活用しながら、リテールメディアとしての可能性をさらに広げていきたいです。

六車:電通デジタルの中でも、私が所属するプラットフォーム部門と、小倉が所属するコマース&プロモーション部門は、もともと部門が違い一緒に仕事をする機会も限られていました。

ただ、今回のように連携を深めることで、これまで別々に実施いただいていた施策を、ひとつのプランニングとして設計できる体制が作れるのは、電通デジタルならではの強みだと考えています。

ソーシャルの知見とリテールの知見を組み合わせることで、クライアントの課題により深く向き合えると感じています。今後も、部門を越えた連携を広げながら、こうした取り組みを増やしていきたいです。


関連サービス

デジタル広告

プランニングから配信・効果検証まで、デジタル広告の全工程を一貫して支援。オンラインとオフラインを横断した設計で、広告投資対効果の最大化を目指します。

PROFILE

プロフィール

六車 優香

プラットフォーム部門 プラットフォーム3部

総合通販会社にてテレビやカタログ通販事業の経験を経たのち、2023年電通デジタルへ中途入社。現在はプラットフォーマー向き合いとして、社内外各所と連携し、プロジェクト推進や電通グループ専売を中心とした、セールス商品の開発に従事。

六車 優香

小倉 久輝

コマース&プロモーション部門 プロモーションデザイン部

2020年旧電通テック入社。販促物製作、店舗施工などクライアントを問わずリテールプロモーションを一貫して担当し、売上の最大化に貢献。大手流通メディアの開発にも携わる。2025年から電通デジタルに参画し、キャンペーンやリテールメディアなど、デジタルを起点としたプロモーションの推進・戦略立案を担当。

小倉 久輝

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