2024.11.01
広告領域を牽引する「営業戦略部」のメンバー3人に、実際のプロジェクトとやりがいについて聞いた
電通デジタルの中核を担うマーケティングコミュニケーション(以下MC)領域は、1,000名を超えるメンバーを擁しています。その巨大組織を支えるべく、2024年に営業戦略部が誕生しました。前回に引き続き、今回は女性メンバー3人に営業戦略部でのプロジェクトを紹介してもらうと共に、主務の業務とはまた違った営業戦略部ならではのやりがいを話してもらいました。
集積された情報資産を有効に活用する「ナレマネ」
――営業戦略部が推進しているプロジェクトで、皆さんが関わっているものを教えてください。
成宮:1つ目は、「ナレマネ」(ナレッジマネジメント)です。MC領域内には、専門性が高い多様な知見が膨大に蓄積されています。これらの資産を有効に活用することをテーマにしたプロジェクトです。
今までは情報量が多いゆえに、従来の方法では検索に時間がかかることが課題でした。メンバーの在籍年数や社内人脈の有無に関わらず、迅速かつ平等に必要な情報にアクセスできるようなシステムを構築することで、組織全体としてよりパフォーマンスを向上させることを目的としています。
仕組みとしては、SharePointとスプレッドシートをAPIで連携し、社内コミュニケーションツールから検索リクエストが来たら、ボットがデータをクロールして、検索結果を返すという形です。私たちは開発チームと共同で、運用と基盤づくりを担っています。
魚:私は中途入社ですが、入社した頃は欲しい情報が社内の各所に散在していました。この取り組みは、中途社員にとって非常に重宝されていますし、クライアント企業に対してもより良い提案に繋がっています。
1000人の自主的な提案でクライアント企業とWin-Winの関係をつくる「Nチャレ」
西本:2つ目は「Nチャレ」です。既存のクライアント企業のニーズや業務に対し、プラスアルファで付加価値のあるご提案や事業成長に寄与する自主的なチャレンジを行うことで評価をいただき、Win-Winの信頼関係をさらに深めるための仕組みです。今年1月の戦略会議で私が発表したアイデアがベースになっています。MC領域の約1000人のメンバーがそれぞれ少しずつこの取り組みを実践することで、クライアント企業の事業成長パートナーとして、共に持続的に成長していくことを目指しています。
魚:チャレンジした内容と結果はスプレッドシートにまとめて、部門ごとに可視化しています。また、モチベーションを高めるための仕組みとして表彰制度も導入したため、若手メンバーを中心に新たなチャレンジへのきっかけとなっています。
このような取り組みにおいては、評価基準が重要です。成果に加え、どのような取り組みを行ったか、そのプロセスも評価の対象としています。また、入社3年目までの若手社員向けの特別表彰枠も設けています。
成宮:「Nチャレ」の特長は、通常のプロジェクトでは評価されにくい点を考慮に入れていることです。成果には結びつかなかったとしても、クライアント企業のことを考えたプラスアルファの動きは向き合いとして理想的なあり方ですし、信頼関係構築にもつながるはずです。そういった観点から、業務に向き合う姿勢や意識を特に評価するように設計しました。
コンペの勝率アップを目指す「競合コンペ関連プロジェクト」
西本:3つ目は「競合コンペ関連プロジェクト」です。クライアント企業の課題解決に向け、より多くのメンバーが効果的かつ質の高い提案を行えるようにサポートする取り組みです。秘匿性に留意しながらコンペ業務の知見やノウハウを部門全体で共有・活用し、誰もが最適な提案をし続けられる環境を目指しています。
「競合コンペ関連プロジェクト」は、3つのプロジェクトが含まれています。1つ目は、毎月の競合状況をトラッキングし、次にどのようなアプローチが最適かを考察・改善するプロジェクト。2つ目は、コンペの受注理由、失注理由を分析し、クライアント企業のニーズに対してより深く理解し、適切な提案を行えるように戦略を考えるプロジェクト。3つ目は、MC領域全体で共有できるコンペ関連の情報を集約し、活用するためのプロジェクト。より効果的な資料作成を図るため、既存の型を整えたり、フローチャートを簡素化したりしています。
この取り組みにより、発注いただく割合や金額が伸長しており、クライアント企業からの信頼をいっそう強めていることが結果として表れています。当然ながらコンペ担当者全員の努力の成果ですが、この取り組みが少しでもコンペでのより良い提案に貢献できていれば嬉しいです。
成宮:このプロジェクトを始めたことで、MC領域全体でコンペから得られる知見やノウハウに関心を持ち、チーム一丸となってクライアント企業のニーズに合った提案を目指す文化が醸成されてきました。
魚:私は競合の受注/失注分析を担当しています。分析レポートを見れば、提案書の書き方、ストーリーテリングの方法、自社の強み/弱みを認識できるようになるので、競合コンペに参加するメンバーだけでなく、他の部門のメンバーにも役立てられる知見が得られています。
営業戦略部に参加しているモチベーションとやりがい
――営業戦略部でプロジェクトに関わるモチベーションは何ですか?
成宮:営業戦略部メンバーは全員主務と兼務しています。主務の業務に感じている課題を解決したいということが、モチベーションとして大きいです。
西本:これまでにない広い視野を得られることがモチベーションです。私は入社以来ずっと同じクライアント企業の専属チームに所属しており、他の視点を得る機会が少なかったので、営業戦略部のようなMC領域全体を俯瞰するポジションから業務に取り組めるのは、とても良い経験になると思って参画しています。
魚:営業戦略部では組織マネジメントや経営方面の視点が求められます。普段の業務とは異なる視点から組織のことを考えるところは、とてもおもしろいです。
――プロジェクト推進時に心がけていることを教えてください。
成宮:私は新卒入社3年目で、営業戦略部の中では若手なので、若手目線を活かしたプロジェクトに取り組んでいきたいと思っています。営業戦略部は、異なる目線からの意見はいくらでもウェルカムという組織なので、どんなことでも発言しやすい空気感なのはありがたいです。
西本:営業戦略部での業務に関しては「付加価値をつくる」ことを意識しています。提案の際に、「作るように言われていませんが、こんなスライドを1枚追加してみました」といった些細なことですが、進んで追加する、役割をはみ出すという動きを大事にしていて、営業戦略部ではそういう行動を評価してくれます。かなりの部分で裁量を認めてくれているからこそ、いろいろなことに挑戦してみようという気持ちが生まれるところはありますね。
魚:現場の課題感と組織の課題感を紐付けて、先ほどの「Nチャレ」のような、現場を巻き込んだ仕組みを作りたいと思っています。
――営業戦略部のやりがいは何ですか?
西本:経営視点を持って行動できることです。営業戦略部は、MC領域全体の売上をヘッドクォーターの立場で考える組織なので、視座を上げた地点で考え行動できるのは、やりがいがあります。MC領域に所属する1000人が同時に同じ方向を目指す、そのムーブメントをつくる場所にいられることに大きな可能性を感じています。
魚:上の視座を持てることと、優秀な人たちと一緒に取り組めるのが一番のやりがいです。改善自体にモチベートをもって進めることで、みんなが楽しく仕事に対して向き合えるようになり、会社全体に好影響を与えられたらいいですね。
成宮:新しい文化を醸成できるところに、やりがいを感じています。人をモチベートするにはどうすればいいかを一緒に話し合って、実行まで移す、という一連の流れを体験ができるのが、営業戦略部の仕事の一番おもしろいところです。
1000人を巻き込んで課題を解決し、大きな動きを作りたい
――最後に、今後取り組んでいきたいことをお聞かせください。
成宮:営業戦略部を軸に、各部署で同じ課題感を持っている人たちを巻き込んで、MC領域の大きな課題を解決するプロジェクトを進める旗振り役、関わる人たちの接着役になりたいです。
魚:営業戦略部の25人だけでは、現場のすべての課題をすくいきれません。課題を感じている社員の方は、ぜひ気軽に声を掛けてもらいたいです。また、関西オフィス独自のプロジェクトも積極的に進めたいと思っています。
西本:MC領域全員を同じ熱量で巻き込んでいくようなプロジェクトに、積極的に参加したいと思っています。私は学生時代、ソフトテニス部に所属していましたが、チーム全員が同じ方向を向くと、ものすごい強さが発揮されます。MC領域の優秀な1000人で同じ動きが起こせれば、とてつもないことが起きるのではないかということを、営業戦略部に来て予感しました。これからも新たなプロジェクトを思いついたら、すぐに手を挙げて動いていきたいと思います。
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