2025.08.07

「成長」と「つながり」を伝える。統合レポートで知る電通デジタルのリアル

電通デジタルではこれまで事業の成果やサステナビリティの取り組みを個別に発信してきましたが、今回初めて、それらをひとつにまとめた「統合レポート」を発行しました。非上場企業である電通デジタルが、なぜこのタイミングで統合レポートをつくることにしたのか?その背景や制作に込めた想いを、コーポレート部門長の伊藤 慎哉が紹介します。

※2025年8月時点での所属・役職です

なぜ、今「統合レポート」を発行したのか?

――「統合レポート」とは何か、簡単に教えてください。

伊藤:統合レポートは、企業が「財務情報」と、環境・社会・ガバナンスなどの「非財務情報」を一体的に発信する報告書です。財務情報だけでなく、中長期の価値創造につながる非財務情報も盛り込みながらストーリーとして示すのが特徴で、ステークホルダーの信頼獲得においても重要なツールとして認識されています。

――統合レポートというと、通常は上場企業が作るものという印象があります。非上場企業である電通デジタルがなぜ作成したのか、その理由を教えてください。

伊藤:これまで私たち電通デジタルは、クライアントをはじめとするビジネス関係の皆様に必要な情報を開示してきました。企業規模も大きくなっている中で、今後、企業としてさらに進化するために「私たちのステークホルダーは誰か」をあらためて考え直す必要があると感じていました。

現時点の最適解としては、クライアントやパートナー企業はもちろん、加えて、社員やそのご家族、そして将来、当社に入って仲間になってくれる人たちも含めて同様に大切であるというマルチステークホルダーの考え方が適切であると認識しています。そのステークホルダーに、電通デジタルがどのような会社で、どんな想いで日々仕事をしているかを、きちんと届けたいと思いました。

なお「将来の仲間」をステークホルダーに加えた背景をもう少しお伝えすると、今は情報が非常にオープンな時代です。それゆえ「入社してから初めて知る」よりも、「入社前に当社のことをしっかり知っていただく」ことでミスマッチを防ぎ、納得感を持って入社いただきたいと考えています。ポジティブなサプライズは良いのですが、がっかりするようなことは防ぎたい。だからこそ、透明性高く会社のことを伝えるべきと思いました。

統合レポート作成の理由を大きく2点お伝えします。まず1点目には、電通デジタルにはユニークかつ先進的な取り組みがたくさんあることが挙げられます。以前携わっていた電通グループでの統合レポートでは取り上げが難しかった電通デジタル個社の取り組みを、自分たちの言葉で発信できる場を持ちたいと思っていました。

2点目として、たとえ非上場企業であったとしても、企業の成長には社外からの評価、良い意味での「外圧」を受けることが重要だと考えています。私たちは各種認証やアワード獲得にも取り組んでいますが、これも、社外から評価を受ける機会を増やすことで、会社に求められている期待や課題を正しく理解できることに繋がると考えています。

伊藤慎哉(電通デジタル コーポレート部門 部門長)

電通デジタルらしい「伝え方」とは?――制作の裏話

――制作時のこだわりや心がけたことは何ですか?

伊藤:デジタルマーケティング業界は変化のスピードが凄まじく、正直なところ、来年や再来年は今と全く違う姿になっているかもしれません。だからこそ、今この瞬間の「現在地」をしっかりと記録し、共有することに意味があると考えました。竹の節のように、一つひとつの成長の節目を設ける感覚です。2025年の今、どのような課題に向き合い、何に挑戦しているのか。私たちが“今ここで懸命に生きている証”として、飾らず、リアルな情報を伝えることを意識しました。

――レポートの構成にも意図が込められていると伺いました。

伊藤:瀧本社長のトップメッセージから始まり、それを受けて各事業責任者が担当領域を深掘りしていく構成になっています。後半では、企業を支える基盤として、サステナビリティをテーマに未来を見据えた取り組みを紹介しています。上場企業の開示基準も意識しながらではありますが、表現の自由度が高い状況も生かして、私たちの伝えたいメッセージを盛り込んで制作しました。

――今回、企画から制作まで、電通グループ各社との連携で完結されたと聞きました。それにはどんな理由があったのでしょうか?

伊藤:「自分たちの言葉で発信したい」想いがあったからです。また、統合レポートは経営の意思を言語化するものでもあります。その過程を自分たちで辿る経験は、組織としての学びも大きいと考えています。

――統合レポートに掲載している「価値創造プロセス」は、今回新たに作られたのでしょうか?

伊藤:ゼロから作り上げたわけではありません。私たちが大切にしてきた考え方を「価値創造」という視点から整理し直したものです。会社の一番大切な資本である“人財”がこの価値創造プロセスを推進します。統合レポートでも、人財育成に関するページを多く設けていますので、ぜひ見ていただきたいです。

電通デジタルの価値創造プロセス
Zoom

――「事業とサステナビリティの連動」についてはいかがでしょうか?

伊藤:正直に言えば、まだ事業とサステナビリティが相互補完で連動している理想の姿ではありません。まず現在地を「見える化」するステータスです。その中で、1つ例を挙げるなら、当社は電通グループ内でも障害者雇用に力を入れている会社です。法定雇用率達成はもちろんながら、障害も含めた個性豊かな仲間が各所で活躍しており、全員活躍の風土を会社全体でさらに強固にできれば、必ずビジネスの成果にも好影響をもたらすと信じています。

――レポート内のビジュアルにもこだわりがあるそうですね。

伊藤:「つながり」をテーマにしています。デジタルは0と1で分断されがちですが、私たちは多様な要素を結びつけ、統合的なソリューションを生み出せることが強みです。9周年を迎えるタイミングで「つながり」を行動指針として掲げたこともあり、その考えをデザインにも落とし込みました。

Zoom

統合レポートから見える「電通デジタルの未来」

――統合レポートからどのような点を読み取ってほしいですか?

伊藤:「勢い」と「人」を感じていただきたいですね。創立から9年間、会社は大きく成長してきました。ただし、常に順調だったわけではなく、課題に向き合って挑戦を重ねてきた結果でもあります。統合レポートでも役員陣をはじめ社員一人ひとりが紡いだ言葉にそうしたリアルな“人間味”が随所に出ていますので、ぜひ感じ取っていただきたいです。

――今後、電通デジタルは何を目指して進んでいきたいとお考えですか?

伊藤:トップメッセージにある「ステークホルダーの皆様から応援される会社」がその1つだと思います。「応援」にはさまざまな形がありますし、あっていいと思います。ただ根底には、ステークホルダーにとって当社が必要とされている状態、何かしら貢献できている状態が必須です。時代とともに求められる役割や期待は変わっていきます。私たち自身も日々変わり続け、成長していきたいと思います。

――最後に、採用応募者のみなさんに向けたメッセージをお願いします。

伊藤:今回の統合レポートは、電通デジタルの「これまで」と「これから」をできる限りオープンにまとめました。レポートを読んで、会社の雰囲気を想像いただき、そのうえで、ご自身が活躍している姿をイメージしてもらえたら大変嬉しいです。面接や選考の場でも、当社で何を成し遂げたいか、前向きな想いをぜひ聞かせてください。

電通デジタル統合レポート

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