2018.08.27

事業成長を牽引する、デジタル変革リーダーのための実践知

デジタルトランスフォーメーションセミナー:概略

電通デジタルは6月28日(木)、「デジタルトランスフォーメーションセミナー ~事業成長を牽引する、デジタル変革リーダーのための実践知~」と題し、セミナーを開催しました。

本セミナーのご参加企業に対するアンケートによると「デジタルトランスフォーメーション(DX)に取組んでいる」企業は全体の50%、計画策定中は21%と、まさに日々変革に取組む企業の皆さまに多くご参加いただける結果となりました。

セミナーではデジタル化の進展で社会やビジネスモデルが大きく変貌する中、経営者やリーダーはいかに事業の成長を牽引すべきか、実践から生まれた知見や事例に基づいてご紹介しました。セッションでは、モデレーターを電通デジタル サービスデザイングループ・コンサルティングディレクターの加形拓也が務め、早稲田大学文学学術院 准教授 ドミニク・チェン氏と電通デジタル 執行役員 八木克全がウェルビーイングの構想から実現まで実践的に語りました。続く4部構成のセミナーでは、電通デジタル デジタルトランスフォーメーション部門の各事業部長が登壇しました。本記事では、当日のセッションの超ダイジェスト版をお届けします。

※所属・役職は記事公開当時のものです。

【対談セッション】ウェルビーイングを実現する企業改革とは

  • 早稲田大学文学学術院 表象メディア論系 准教授 ドミニク・チェン 氏
  • 株式会社電通デジタル 執行役員/デジタルトランスフォーメーション部門 部門長 八木 克全
  • モデレーター:株式会社電通デジタル サービスデザイングループ・コンサルティングディレクター 東京大学×電通デジタル 共創イノベーションラボ 主任研究員 加形 拓也


対談セッションでは、早稲田大学で教鞭をとりながら、実ビジネスの世界やグッドデザイン賞審査員など多方面で活躍しているドミニク氏と電通デジタル 八木が、「デジタルで人と社会をどう幸せにするか?」をテーマにディスカッションを行いました。


企業の活動にウェルビーイングの要素を入れ込む

セッションの冒頭、ドミニク氏は、今回の問いを解くための重要なキーワードとなる「ウェルビーイング」について解説しました。

チェン : 国民、市民がどれだけいきいきと生きているかを測る尺度として2000年代に米国の心理学会で出てきたのがウェルビーイングです。複数の構成尺度で評価します。有名なのはマーティン・セリグマンが示した尺度で、「人間関係」「達成感」「ポジティブ感情」「人生の意味」「没頭」が構成要素となっています。

その後八木は、そのウェルビーイングと企業活動とがどう関係するのかについて、中国企業の例を出して続けました。

八木 : 今は個人と企業と社会が価値を共創する時代です。例えば、中国の配車サービスアプリ最大手DiDiはタクシードライバーとユーザーが相互に評価し合う仕組みを採用しています。その結果、タクシードライバーのマナー向上という社会的価値も生み、ユーザーやドライバー双方のウェルビーイングにもつながっています。

さらに、サービスプロフィットチェーンのフレームワークを用いながら、企業活動とウェルビーイングの関係について次のように示唆しました。

八木 : 企業が行うべきは、サービス戦略を立て、プラットフォームを構築すること、顧客満足を実現し、ロイヤルティーを高めて収益向上につなげること、従業員満足を実現し、生産性やスキルを向上してサービスクオリティーを高める循環をもたらすことの3つですが、このサイクルを正しく早く回すために、ウェルビーイングの要素を入れ込むことが重要になっています。

その後も、加形のモデレーションで会場からの質問にリアルタイムに答えるなど、ウェルビーイングの概念を取り込んだ組織づくり、人づくりのあり方について議論を進めました。

加形 : 個人と企業と社会の良好な関係をつくる上で、ウェルビーイングは欠かせない要素になりつつあります。企業がトランスフォーメーションに取り組む際も、「何がウェルビーイングか」を問い続けることが重要です。


【講演概略】描いたビジョンを実現するために......電通デジタルが考える、デジタルトランスフォーメーション成功のためのアプローチ

対談セッションの次に、電通デジタル デジタルトランスフォーメーション部門 ビジネスUXデザイン事業部長の小浪が続く講演セッションの領域を説明しました。

小浪 : モノからコトへの変革を遂げるデジタル時代の企業活動には大きく3領域あり、まさにどのような"サービス"を提供するのか、というサービス戦略と、そのサービスを提供した顧客側に、如何に顧客ロイヤルティーを高めてもらい、売上や利益につなげるか、というマーケティングマネジメントの領域と、併せて非常に重要となる、サービス提供側としての従業員の満足やモチベーションをいかにマネジメントするかというヒューマンリソースマネジメントの領域があります。

Zoom

小浪 : これらの領域に対応する切り口として、UXデザイン、マーケティング業務革新、テクノロジー、顧客戦略というテーマに基づき、下記の全4講演でご紹介しますが、これらのテーマは切り離されたものではなく、重なり合い、循環するものでもあります。

  1. ビジョンを顧客体験に落とし込む- 今企業が考えるべきUXデザインとは?
  2. 顧客の気持ちを業務プロセスに落とし込む- デジタル時代のマーケティング業務革新を成功させるヒント
  3. アジャイルに対応する- テクノロジーでマーケティングをどう変える?
    ~デジタルトランスフォーメーションを支えるアジャイルアプローチ~
  4. ビジネスを回すために、持っている資産を最大限に活用する-
    これからの顧客戦略とその活用による事業成長


次回からは、上記に挙げたデジタルトランスフォーメーションの4つの課題領域について、より詳細な各セッションのレポートをお伝えしていきます。

PROFILE

プロフィール

この記事・サービスに関するお問い合わせはこちらから

EVENT & SEMINAR

イベント&セミナー

ご案内

FOR MORE INFO

資料ダウンロード

電通デジタルが提供するホワイトペーパーや調査資料をダウンロードいただけます

メールマガジン登録

電通デジタルのセミナー開催情報、最新ソリューション情報をお届けします

お問い合わせ

電通デジタルへの各種お問い合わせはこちらからどうぞ