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Project introduction

プロジェクト紹介

SMBC
コンシューマーファイナンス
株式会社(プロミス)様

PROJECT MISSION

ブランドの指名検索数を増加させ、
指名検索からの申し込みの最大化を図るために、
ユーザーのニーズに合わせて動画広告の配信を
最適化する仕組みを構築しました。
「消費者金融系カードローン」という
競合が多い分野で、
アフィリエイト広告(成果報酬型広告)では
獲得単価が高騰していましたが、
動画を利用してダイレクトに指名検索を促すことで
プロモーション全体の獲得単価抑制を実現します。

また、その効果を可視化するために
動画視聴から指名検索へとつながる
「検索転換率」という
新たな計測指標をKPIとして設計し、
検索転換数の増加と
獲得単価の抑制を目指しました。

プロジェクト内容

まず、消費者の「資金ニーズ」という商材の特有のユーザーニーズを見極めるため、
基本的なユーザー属性に加えて資金を必要とするユーザーインサイトとニーズ発生タイミングを
クライアント保有のファーストパーティーデータや
GoogleAnalyticsデータなどを用いて徹底的に分析します。
次にそこから得られた知見を元にして、
「資金ニーズ」を保有しているユーザーに向けて動画広告を配信します。
さらに、動画配信面の拡充やターゲティングの精査、
動画クリエーティブの変更などの実施で指名検索単価や獲得単価のさらなる抑制を目指します。
運用面ではPDCAを高速で回し改善するために独自の計測設計を行い、
検索転換率の推移を追っていきます。

いずれも電通独自の“人”を基点としたマーケティングプランに基づき、
パーチェスファネル全体の最適化を行なっています。

・人を基点とした分析とマーケティングプランニング

・資金ニーズに合わせたターゲットの最適化

・検索転換率を用いたPDCA設計

  • 動画広告からの検索転換単価を7ヶ月で1/9に軽減
  • 事業ゴールに直結するKPIの設計
  • 電通独自の計測設計の構築
杉本晃一
アカウントプランニング部門
プランニング第4事業部 第4グループ
グループマネージャー

人を基点とした
動画広告マーケティングで
パフォーマンスを最大化する
“法則”とは

クライアント:SMBC
コンシューマーファイナンス株式会社様
プロジェクト名:動画広告を活用した
新規顧客数最大化への取り組み

#「プロミス」は旧社名で
サービスブランドとして残っています。

人の意識と行動を基点とした
動画マーケティング広告の
新しいスタンダードを築く

杉本さんのご経歴と、電通デジタルでのお仕事内容について
教えてください。

杉本

電通デジタルに入社したのは2016年8月で、パフォーマンスマーケティングという直接業績と連動するマーケティングを担当しています。前職ではネット専業の広告代理店でリスティングなど運用型広告のPDCAマネジメントに携わり、マーケター歴は6年目になります。それ以前は学生時代に物理を専攻していた経験を活かし、中高生に数学を教えていました。

数学教師だったんですか、意外な経歴ですね!
マーケターに転身された理由も気になるところですが、まずは
プロジェクトでの役割やチーム構成について教えてください。

杉本

プロジェクト自体は2016年10月から2017年6月にかけて行われました。私ともう一人のコンサルタントがプロジェクトのマネージャーとして指揮を執り、営業担当や他社のコンサルタントも含めチームのメンバーは5人でした。

経験があるとはいえ、入社してわずか数ヶ月で
ビッグプロジェクトに関わられたのですね。
このプロジェクトの概要について教えてください。

杉本

簡単にいえば、動画を使ってブランドの指名検索をいかに増やすかという施策です。これまで動画広告の立ち位置としては、認知拡大のイメージが強かったと思うのですが、今回のプロジェクトでは最終的な獲得から逆算して動画広告を出稿したというのが新しい点です。よりダイレクトに近い領域で動画広告運用の“勝ちパターン”を探るというのが大きなミッションとなります。

プロミス様というと消費者金融系カードローン会社の大手ですが、
金融商品ならではの特性や難しさはありましたか?

杉本

カードローンは各社が競合する厳しい業界ですが、消費者からするとその違いがわかりにくく、何が決め手になるのかといえばWebの比較ランキングサイトの情報だったりという状況がありました。すると、競合各社がそのようなランキングサイトへの出稿を増やすわけですが、競合し合って成果報酬単価が高騰するという慢性的な問題が発生します。ブランドの指名検索で直接Webサイトに来てくれればそのような問題は起こらず、獲得単価も抑えられるのですが、そのためにはどうすればよいか。その仕組みづくりについてクライアント様と徹底的に議論しました。

つまり、動画広告を見たことで
「カードローンといえばプロミス」だなと
想起して検索してもらう流れを作るということですね。
私見ですが、それはとても難しいことのように感じられます。

杉本

確かに従来の動画広告のスキームでは大変難しいものです。この問題を解決するためには「資金を必要としている人は一体どのような人なのか」ということを徹底的に分析してターゲットを定めたうえで、動画広告からキーワード検索への行動がきちんと計測できる仕組みが必要でした。そのためアンケートのような大まかな調査ではなく、人の意識と行動を精緻に数値化して可視化することにポイントを置いています。

ユーザーアンケートでは
見えなかったニーズを
掘り起こす

単なる費用対効果を計るだけでなく、“人を知る”というところから
マーケティング施策全体の設計を行っているのですね。

杉本

従来の施策もユーザーのターゲット層は想定していますが、それは「だいたいこんな人だよね」というイメージでしかありませんでした。今回のプロジェクトでは動画広告施策の新しいスタンダードを作ることがひとつの目標だったので、より詳細にユーザーのニーズを分析していく必要がありました。

扱うものが「商品」ではなく「お金」ですから、
なおさら難しそうですね。

杉本

どういう人が、どんな理由でお金を借りたいのかということを考えていくと、とてもユニークな商材であることに気づかされます。まず必要としている人とそうでない人には大きな隔たりがあり、いますぐ資金を必要としていない潜在層にアプローチしても、ほとんど効果はないのです。支出が増加するか収入が減少する(あるいはその両方)タイミングで、本当に困ったときに初めて資金調達のニーズが発生します。これを私たちは「資金ニーズ」と名付けております。

「資金ニーズ」が高い人の属性が存在するのですね。

杉本

属性もありますし、そのニーズが発生するタイミングを捉える必要もあります。GoogleAnalyticsで解析していくと、例えばデモグラフィックでは20代〜30代男性、利用するデバイスはスマホが中心、ロケーションでは消費施設との接触が多い人口500万人以上の大都市といったことがすぐにわかりますし、ユーザーのアフィニティー(興味関心)別にもコンバージョンにつながりやすい傾向があることがわかります。

例えば、どんな興味関心でしょうか。

杉本

家電や教育、育児、冠婚葬祭といったものから旅行やアパレル、自動車といった高額商材と親和性の高いユーザーはコンバージョンにつながりやすいと分析結果からわかりました。消費者自身は資金ニーズの理由を答えるアンケートに「生活費が不足したから」と記入する傾向があるのですが、実際には「生活費が不足する」以前に、資金ニーズを発生させる行動を行っていることなどが解析で見えてきました。

また、これらの消費行動は夏休みやゴールデンウィーク明け、年末年始やクリスマスといった特定のタイミングで活発に動きます。そのため、該当する月の給料日前になると資金ニーズが高まるわけです。こうした定性的な推論であったものを、ひとつひとつ定量的に裏付けていくことで精度の高いターゲティングが可能となったのです。

8ヶ月で検索変換単価を
1/9にまで軽減

本当に必要としている人に絞り込んで
動画広告が配信される仕組みはわかりました。
もうひとつの動画広告からキーワード検索への行動を
きちんと計測できる仕組みづくりについて教えてください。

杉本

動画を見てから検索をする経路を追うための仕組みは電通が独自に設計したものです。これを利用することで動画の表示ベースで検索への転換が計測できるようになりました。私たちはこれを「検索転換率」と名付けKPIとして立てることに成功しました。この数値が上がれば、それだけ1回の検索に転換するための単価が下がるわけですが、2016年11月の運用開始を基準にすると2017年の6月には、この検索転換単価を1/9にまで下げることに成功しました。

数値で可視化できたことによる、ほかのメリットはありましたか。

杉本

指標ができることでPDCAのマネジメントが行いやすくなります。今回の場合、成果につながるユーザーの行動は「動画に接触」し「ブランド名で検索」して「コンバージョンする」という3つに因数分解できるわけですが、それぞれの要素に対してどのように改善していくか、具体的な施策が導きやすくなります。例えば、アフィニティー(興味関心)のカテゴリを変えたら転換率はどうなるのか、有効接触頻度が何回以上になれば検索してくれるのかがつぶさにわかるわけです。

数字を追っているように見えますが、人の意識と行動をベースにした
適切なマーケティングが可能になるわけですね。

杉本

電通グループではPDM(People Driven Marketing)という統合フレームワークを掲げていますが、今回のプロジェクトもその理念に基づくものになっていると思います。

人の意識と行動の法則性を
明らかにしたい

お話を伺っていて、人が行動する本当の理由や法則を
明らかにしたいという熱意が伝わってきました。
これは、杉本さんのこれまでの経験ともつながってきそうですね。

杉本

やはり、数学や物理を学んできたので、世の中の原理原則や法則を見つけるのが大好きですね。数学や物理と同じように人間の行動にも法則性があるので、それらの法則を発見していける人材になることが私自身のビジョンで、この仕事を通じて発見した法則で周りの人々や社会を幸せにすることがミッションだと考えています。そのビジョンに近づくためにはもっと人を観察する必要がありますし、データの先にある人に寄り添ったマーケティングフレームワークでPDCAを回して改善していくことが必要だと思います。

とても壮大な計画ですね。

杉本

もちろん現時点では100%の正解というものはありません。だからこそ、正解に近づくためにクライアントと一緒に歩みながら考えることが重要だと考えています。今回のプロジェクトでも1日に5〜6回メールや電話で密に連絡をとりながら試行錯誤しましたし、クライアントとは事業成長のパートナーとしてこれまで以上に深く関われるようになったことも大きな成果といえるのではないでしょうか。

最後に、将来的な課題や展望などがありましたら教えてください。

杉本

マス広告の出稿データや購買のPOSデータなど、オフライン、オンライン含めた大量のデータを統合したマーケティング、人をより多角的に分析できる施策には挑戦していきたいと思っています。さまざまな会社のハブとなって動けるのは電通グループの強みですし、データの先にある人をきちんと見ていくというのは、電通デジタルでしかなし得ないことであるとも思っています。一方で、個人的には勝手に「マーケティングサイエンティスト」という肩書きを考えていて、将来的にはデータを武器にして、クライアントの事業課題解決を行いながら、人の意識と行動に関する研究が進められたらいいなと思っています。

インタビューイメージ

ありがとうございました。