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Project introduction

プロジェクト紹介

トヨタ自動車様

プロジェクト紹介イメージ

PROJECT MISSION

マス広告(テレビCM)と、
それを観た視聴者がデジタル広告で
どのように行動するかを
統合的に分析するプロジェクト。
分析には、電通グループ独自の「STADIA※1」と
「People Driven DMP※2」を採用しました。
マス広告が実行動に及ぼす具体的効果を
明らかにすることで、
マス広告とデジタル広告の最適な
統合プランニングの実現に挑戦しました。

そして現在も、
車種ごとの特性を踏まえたマス広告と
デジタル広告の最適化や効果の最大化を目指し、
トヨタ自動車様と二人三脚で
中長期プロジェクトに取り組んでいます。

プロジェクト内容

デジタルマーケティングの世界では、
データを使った消費者の行動分析が急速に進んでいます。
電通デジタルでも独自のDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム。
ユーザーデータを集計・分析し、デジタル広告やコンテンツ配信などの
マーケティングの最適化を計るもの)を提供するなど、
「人を基点としてデータを用いるPDCAサイクル」を回すことに力を入れています。

いまもマスメディアは視聴者(購買者)に対して多大な影響力を持っています。
しかし、デジタル広告に比べると、効果検証はしづらく、
短期でのPDCAサイクルを回すことも困難です。
クライアントにとって、マス広告とデジタル広告の両方に投資をしながら
最大の効果を求めるのは、当然のことです。

電通デジタルでは、マス広告のより具体的な視聴行動を取得すると共に、
デジタル広告の視聴データを掛け合わせることによって、
テレビCMの視聴がどれだけデジタル広告と相関性を持っているかといった
視聴者行動を統合的に分析し、明らかにしていくことにチャレンジしています。

多様なテレビCMとデジタル広告を展開するトヨタ自動車様と共同で調査を行い、
「STADIA」から得られたレポートを元に、テレビCMの視聴とデジタル広告の関係や、
どのテレビCMがどれだけ視聴者に響いているのかなどをレポートし、
テレビCMのプランニングやマス広告とデジタル広告の予算配分などについての示唆を
提案し続けながら、新しい時代の広告のあり方をクライアントと一緒に探求しています。

※1:スタジア。
大規模実視聴ログ解析プラットフォーム。
実際のテレビ視聴データを保有し、
インターネットに接続されたテレビ、
モバイル・PCデバイスのデータをシングルソースで活用・分析し、
その結果に基づく広告配信まで可能。

※2:cookie等のオーディエンスデータに加えて、
スマートフォン由来のオーディエンスデータやテレビの実視聴ログデータ、
購買データ等を繋いだ全ファネルの統合プラットフォーム。

  • トヨタ自動車様におけるマス広告と
    デジタル広告接触者の行動分析、広告の効果検証・分析
  • 最新ソリューションである「STADIA」を実験的・先進的に利用
  • 中長期プロジェクトとして仮説検証を積み重ねることで知見を蓄積
  • マーケティング効果の最大化を目指し、得られた知見を今後のプランニングへ反映
大松正人
アカウントプランニング部門
プランニング第1事業部 事業部長
兼 マーケティング戦略部 事業部長
田村浩之
アカウントプランニング部門
プランニング第1事業部 第1グループ
グループマネージャー
佐々木直美
アカウントプランニング部門
プランニング第1事業部 第1グループ

デジタル起点で
マス×デジタルの統合
プランニングに挑戦

クライアント:トヨタ自動車様
プロジェクト名:「STADIA」を活用した
マス広告とデジタル広告を統合分析するプロジェクト

マス×デジタルの
全施策最適化に取り組む
検証プロジェクトが発足

トヨタ自動車様における「STADIA」を活用した
プロジェクトを担当されている皆さんにお伺いします。
まずは自己紹介からお願いします。

大松

このチームの責任者としてプロジェクトの全体統括をしています。
電通に入社してから約9年間デジタルマーケティング領域のプランナーを経験し、昨年から電通デジタルで現在の業務を行っています。クライアントのマーケティング課題や目標に、デジタルを起点とした統合的・専門的なソリューションで貢献するのが私のチームのミッションです。

田村

このチームではリーダーとして現場を率いる役割をしています。社会人歴は8年目で、ずっとデジタル畑一本で仕事をしてきました。電通デジタルの前は、前身であるネクステッジ電通で主にダイレクトレスポンス型の広告案件に関わってきました。電通デジタルとなってからは、ナショナルクライアントのデジタル広告に関わらせていただく機会が増え、トヨタ自動車様の案件担当をさせていただいている流れから、このプロジェクトに参加することになりました。

佐々木

電通デジタル発足時から、トヨタ自動車様を担当させていただいています。主に専門性の求められる戦略案件を担当しており、今回のプロジェクトにも参加しました。社会人歴は9年目ですが、前職のハウスエージェンシーや前身のネクステッジ電通を含め、デジタルマーケティング領域の業務をするようになって、5年半ほど経ちます。

このプロジェクトが発足した経緯について教えて下さい。

大松正人イメージ

大松

デジタルマーケティングの重要性の高まりと共に、テレビをはじめとしたマス広告とデジタル広告を統合的にプランニングする手法への関心が高まっています。そのニーズに対し、まだβソリューションだった「STADIA」を活用した中長期の検証プロジェクトをトヨタ自動車様にご提案し、昨年末にプロジェクトが発足しました。

「STADIA」は簡単にいうと、どんなソリューションなのですか。

STADIAイメージ

田村

「STADIA」はテレビの大規模実視聴ログ解析プラットフォームです。インターネットに結線されたテレビの実視聴ログデータをもとにDMPと組み合わせてデジタル広告の配信・効果検証が行えます。「STADIA」を活用することで、これまでは見えなかった「テレビCMを観た人がデジタルでどう行動したか」が見えるようになります。従来のソリューションと比較し、活用可能な実視聴ログデータが大量にあるのが大きな特長で、大規模または粒度の細かいデータ活用が可能です。

プロジェクトをスタートさせたときの期待感や、
「STADIA」に感じた可能性はどんなものでしたか。

佐々木直美イメージ

大松

我々はデジタルマーケティングの専門家ですが、プロジェクトのチームメンバーは電通グループ各所から集まってきているので、テレビのプランニングやテレビ視聴データ分析のプロフェッショナルなど、多様な専門家が集うミーティングが刺激的でしたね。

佐々木

「STADIA」は、テレビCMの視聴状況やそれらとデジタル上の行動をつなげて分析できるのが特長です。配信結果をもとに、次のアクションにつなげるというのは、デジタル広告、特に広告接触から直接購買へとつながるダイレクトレスポンス型広告の案件におけるアプローチとよく似ています。テレビというマスマーケティング領域に、これまでデジタルマーケティング領域で活躍してきた人材のスキルが活かせるのは、とてもわくわくしました。

田村

たしかに「STADIA」はデジタルのように日々細かな数字を扱っている方には馴染みやすいですが、従来のテレビCMの調査などとは世界感が異なりますよね。

大松

テレビの世界でも、過去さまざまな効果検証が実施されてきましたが、「STADIA」を使うことでよりデジタルらしい、個にフォーカスした検証ができます。

田村

個にフォーカスした検証で言えば、分析のベースになるデータ量が多いことも魅力ですよね。一般的なパネル調査(目的に合わせ、例えば年齢や職業などの特定の対象に絞ったグループ調査)などでは、統計的に有意差があるような示唆を出すにはどうしてもサンプル量が必要ですし、分析粒度が粗くなってしまうこととトレードオフでした。

大松

分析においてサンプル数が多いことは重要で、細かい精度に分解しても統計的に信憑性のある分析ができるようになります。1段階、2段階深いレベルまで検証できることで、単なるレポートでなく、次の施策をどうするかという具体的なレベルにまで落とし込むことができる。まさに、これまでデジタルでしかできなかったPDCAのフレームワークをテレビの世界に持ち込んだイメージです。

デジタル上の
コンバージョンに留まらない
広い視野で取り組む

このプロジェクトで必要となるスキルや、
身につけられるスキルセットについて教えてください。

田村

デジタル広告とマス広告の違いにPDCAのサイクルや精度があげられますが、実は、デジタルの業界でも、Plan・Doはすごく上手にできるけれどもCheck・Actionはあまりうまく出来てないというケースは多いのではないでしょうか。だからこそ、このプロジェクトは一連の業務のなかでも、Check・Action=チェックと改善アクションが大切ですし、業務の範囲としても、PDCA全体の目線が持てる人が必要なのではという気はします。

また、ダイレクトマーケティング(外部のチャネルを介さずに消費者との直接のコミュニケーションを図る手法)との比較でいえば、テレビCMの成果はその企業のwebサイトの閲覧や資料請求といったデジタル上のコンバージョンだけでは捉えきれません。出てきた数字に対して安直な見方をせず、多面的に柔軟性を持って考える力が求められます。

大松

そうですね。デジタルマーケティングをやっているとコンバージョンやCPA(コスト・パー・アクイジション。コンバージョンや顧客獲得のためにかかったコスト)だけがフォーカスされることもありますが、このプロジェクトでは、俯瞰力が必要。そして、マスとデジタルの関わりをフラットに分析した上で、示唆を抽出できる能力があれば最高です。

それから、多様な専門スタッフと協業する分、やはり視野の広さは重要かなと思いますね。

佐々木

実際にレポートとして上がってくるのは、ただの数字です。そこからどんな意味付けをして、次の方向性を見出せるかが大切です。

たとえば、「ある放送時間帯のデジタル広告の貢献効果が高かった」という結果が出たとします。それを単に「高かった」で終わらせるのではなく、その時間帯にはどんなユーザーが多そうで、彼らにどのメッセージが刺さっていたのかを深堀りして、なぜその時間帯がよかったのかを自分なりにでもいいから、突き詰めて考えられるような人だといいですよね。

未知の分野に挑戦する
「好奇心と探求力」が
問われる

いまのお話は電通デジタルの求める人材像にもつながると思います。皆さんが思われる「デジタルの分野で働くにはこんな人材がよい」とか、皆さんが「こんな人と働きたい」といった意見を聞かせてください。

大松

マーケティングが好きで、新しいことにわくわくできるタイプでしょうか。特にデジタルの分野は日々新しいソリューションが生まれ、過去の常識に囚われず自身のナレッジを更新し続ける必要がありますし、他の領域と連携しながら自らフレームワーク作りに取り組むこともあります。未知の領域・分野に対して積極的に、前のめりに探求したい人は大歓迎です。

佐々木

とにかく正解という正解はないので、走りながら考えられるタイプの方が向いていると思います。

田村

電通デジタルに入りたいという希望を持つ方々から、これまでデジタル広告をやってきたけれど、マス広告やマーケティング施策全体のプランニングに関われないことに限界を感じているというご意見をよく聞きます。デジタルの領域に軸足を置きながら、マス広告をはじめ、電通グループが持つ広い領域と連携し関わりたいという人は向いているのではないでしょうか。

大松

電通デジタルでは多様なスキルセットを持った人材、部署と仕事ができます。ですから、デジタルのプロフェッショナルだけど、既存の枠からはみ出して仕事をしていきたい人や、デジタルやマス広告に囚われず広くマーケティングのプロになりたい方には、ぜひ来て欲しいですね。

マス広告の
効果を可視化することから
見えたもの

プロジェクトの成果を出すために苦労したことや
エピソードがあれば教えて下さい。

大松

プロジェクトスタート時は「STADIA」自体まだβ版でしたから、クライアントにとって価値の高いアウトプットを出していくために、その都度議論し、詰めていく過程が大変でした。特にスタート当初は、「これはできる」、「これはできない」、「どうすればできる」、とチームメンバーでひたすら議論していました。

田村

できないとされていたことが1日、1週間と取り組むうちにできるようになっていったり…。「こういう方法だったらできるぞ」とか。試行錯誤はたくさんあります。

大松

チャレンジングな部分の多いプロジェクトですが、枠ができているものをなぞるだけより、新たな可能性を見つけるのが喜びになる仕事と言えますね。

佐々木

たとえば、最初は「テレビCMに接触している、していない」という分析軸だけだったものの、新たに「“何回”テレビCMに接触すると、デジタル上の行動に至るのだろうか」という頻度に関する疑問が出てきたとき、また新しい分析軸が加わったりします。実際のデータを目の前にして、どんどん結果をブレークダウンしていくところも醍醐味ですね。

大松

データをどうやって使うと価値が高められるのか、新しい施策の打ち方はないのかなど、プロジェクトチームでさまざまな分野の専門家とディスカッションするときは、毎回白熱します。

大松正人イメージ

田村

作り込んでいくのは大変ですけれど、数字でしっかり視覚化されることにやりがいを感じます。たとえば、「あるクルマはこういった番組を観ている人が多くサイトに来ているね」など。「あるいはターゲット仮説とは少し異なる番組ですごく反応率が高かった」とか。なんとなくわかっていたことがデータで裏付けられたり、逆にデータから新しい仮説が得られた瞬間は、思わずガッツポーズをしてしまいます。

大松

そうですね。それと同時に、検証するCMによって、結果が全く違うということも分かってきました。新発売なのか以前からの人気車種か、クルマの広告なのか企業ブランド広告なのかによって、CMに対する人の反応は異なります。そこにプラスして、テレビとデジタルの組み合わせ方によってさらに結果は多様化します。シンプルな1つの方程式はないと判明したのは良かった反面、それを突き詰め紐解いていくという、とても重要な課題に取り組んでいかなければと思っています。

田村浩之イメージ

マス広告の効果が視覚化できることについて、
クライアントからどんな反響がありましたか?

大松

いままで漠然としていたことが見えるようになり、具体的な打ち手の改善・向上について話し合う材料ができた点に、評価をいただいているように感じます。ご意見をいただきながら、今もプロジェクトは継続しています。

佐々木

実際に報告書を目にされたとき、「もっとこういう視点からも見てみたい」といったご要望やアドバイスをいただきます。それらを参考に、より有益な示唆が得られるようニーズに対して柔軟な分析に挑戦しています。

社内反響はどうでしょうか。

大松

問い合わせはとても増えています。「STADIAってどんなもの?」とよく聞かれたり、社内勉強会で「STADIA」を使ってみた経験をお話しさせていただいたりすることもありました。

佐々木

いままでのテレビCMは、視聴率や限られた人数でのグループ調査などのある一定の側面からの情報で語られることが多かったように思います。「STADIA」によって、テレビCMや統合プランニングに対する新しい物差しができたということは、社内でもインパクトが大きいと感じています。

デジタルを起点とした
マス×デジタル統合化の未来

まとめになりますが、「STADIA」というツールや、
マス×デジタルの統合プランニングという新しい世界に
ついて、未来展望などをお話いただければと思います。

佐々木

「STADIA」によって、デジタル広告のアプローチがマス広告の領域でも当たり前のようにできるようになれば、現在のテレビCMのプランニングのあり方も変わっていくと思います。

また、インターネットテレビの普及などにより、近い将来、テレビCM枠の買い付けも、デジタル広告と同様に、プログラマティックになっていくはずです。そんな世の中が実現したときに、我々のやってきたことが本当の意味で活かせるようになるのではないでしょうか。

田村

今回はマスとデジタルという中で検証をしていますが、本当の成果を出すためには、もはやゴールはデジタル上だけではないと思っています。認知から購買までの消費者行動を総合的に見た場合は、来店してクルマを購入していただくというフェーズにまで視野を広げなければいけません。クライアントにとっては当然そこまでを見据えた上でのマーケティング活動であり、その中のデジタルです。この仕事をやっていくには、そこまで見ていかなければいけないという思いを新たにしました。

もちろん、これも絵空事ではなくて、いま使えるデータはデジタル上のものに限りません。来店や購買といったところまでつなげていくには、どうすればいいかというようなこともすでに分析を始めています。

大松

電通デジタルが提唱している「人」を基点としたPeople Driven Marketingの理念にのっとって、オンライン・オフラインの両面から、認知から購買までの消費者行動を総合的に解明していきたいと思っています。そのためには、まだまだ取り組むべきこと、巻き込んでいきたいメディアやプラットフォームなど課題はたくさんありますが、そうした探求によってオンラインとオフラインの境界線が無くなる時代が近づいてきていると感じます。より個人個人にフォーカスしたマーケティング・プランニングを実現していきたいです。

将来への大きな展望が感じられるプロジェクトですね。

佐々木直美イメージ

田村

私が就職活動の時にデジタル領域を選んだ理由は、シンプルに「これから伸びる業界」と確信したからです。ただ、仕事をしていくなかで、デジタルマーケティングの世界は日々の進化が本当に早く、雨後の竹の子のように次々と新サービスが出て来る環境に揉まれるうち、感じ方も変わっていきました。結局、AIだったり自動化が多くの分野で進んでいった後、最終的にクライアントに必要とされるものは何だろうと考えたとき、個別の商品や技術より、総合的に支えられるパートナーなのではないでしょうか。電通デジタルは電通との連携力も強いですし、それで、このグループにジョインしていったという背景があります。

業界的にはまだまだデジタルはデジタル、マスはマスと、縦割りで分かれていると思いますが、クライアントは常に全横断で見ています。ですから、デジタルマーケティングの世界でも「自分たちはデジタルだけをやればいいんだ」という意識は、今後はだんだんと取り払われていくだろうと、このプロジェクトを通じて実感しました。

大松

電通デジタルの強みは縦割りの“点”ではなく、より広い視野から”面”でサービスを提供できることです。単一領域、単一視点、単一指標ではクライアントから信頼されるマーケティングパートナーになれません。ですから、我々はデジタル起点でマーケティングを横断したサービス提供を行う必要がありますし、それを実現するための挑戦をし続けたいと考えています。

インタビューイメージ

ありがとうございました。

「STADIA」とは?

STADIAイメージ