CASE CASE

データ・テクノロジーに
国境はない
Googleアナリティクス360を用いた
グローバルデータプラットフォーム構築
データ/テクノロジー部門 データマネジメント事業部高野 正臣
グローバルで統一した計測を実施
ー 取り組まれたプロジェクトの概要を教えてください。
高野: 日本発でグローバル展開しているメーカーの案件です。「オンライン行動の見える化」を実施するための基盤づくりをGoogle アナリティクス360(以下GA360)を使って行いました。簡単そうに聞こえるかもしれませんが、各国で商品や戦略が少しずつ違うので、分析の仕方やツールの使い方が異なっています。さらに、この取り組みの意図を日本語ではなく英語で伝え理解してもらわなくてはなりませんでした。

1年間取り組んだ結果として、現在では世界60カ国のサイトのほぼ全てが、同じ計測手法に統一された状況になっています。
ー ダッシュボード作りのような感じでしょうか?
高野: そうですね。データを収集するプロセスがGA側にあって、それをBIツールのGoogle Data Studioを用いて経営層にシンプルな形で見えるように提供しています。例えば、この60カ国それぞれで見るのは細かすぎるので、北米、ヨーロッパ、アジアといったリージョンごとに動きを見られるようにしました。
ー このプロジェクトで苦労した点はありますか?
高野: 特に北米の販売会社は日本の体制とはまったく異なっていて、非常に専門スキルの高いアナリストやエンジニアを社内で抱えていました。その人たちなりのタグマネジメントやGAの実装に関する考え方が確立していたので、私たちが逆提案されることもありました。

お互いに専門性がある中で非常にレベルの高い議論を交わすこともあり、こちら側の意図を英語で理論立てて説明するのは大変でしたね。
ー 専門部隊だけに、自分たちのサイトをコントロール下に置きたいというのはよくありそうな話ですね。
高野: そうなのですが、実はそれ以前に北米チームが主導が他国を主導してうまくいかなかった部分もあったそうです。だからこそ私たちの出番があったとも思っています。

テクニカルな課題を英語でコミュニケーションするために、語学に堪能なスタッフをチームに入れてビデオ会議での定期的なコミュニケーションを繰り返しました。
ー そこは電通グループならではの強みなのでしょうね。
高野: デジタルマーケティングに関する高い専門性に加えて、プロジェクトマネジメント能力、クライアントと一心同体でやっていける能力は必要です。特に私たちのようなデータやテクノロジーを活用する部門は、知識は当然ですが、クライアントとの調整能力が必須です。

別のクライアントでも、例えば、日本企業でよくあるのがデータを集める際に、「タグを埋め込むのはIT部門、施策を考えるのはマーケティング部門」と分断されているケースがあります。その隔たりがある場合に、私たちが間に入っていくかがプロジェクト遂行のカギとなります。
ー このプロジェクトでの、クライアントの反応はどうでしたか?
高野: 彼ら自身がやりたくてもできなかったリージョン別の「見える化」を実現できたことでお褒めの言葉をいただきましたが、実際は「ここからがスタート」であることは私たちもクライアントも認識しています。

今後は「見える化」したデータを使って、企業価値を高めるための施策にどう繋げていくかというステップが待っています。
情報は嘘をつかない
ー 高野さんご自身は、現在の仕事に就く前は何をしていましたか?
高野: 私はもともと外資系の調査会社に勤務して、アナログな郵送調査の時代からデータ収集の仕事に携わっていました。インターネットビジネスの流れが来たことで、それまでのアナログなデータからインターネットにおけるデータを扱う業界に転身しました。

タグに関してはGAが登場するかなり前から手掛けていて、アクセス解析については15年近くやっています。当時は「タグって何ですか?」という時代でしたが、今やワンタグでタグマネジメントツールからコントロールできる時代となり、隔世の感がありますね。
ー デジタルになってからの仕事の面白さは何ですか?
高野: 何より「情報は嘘をつかない」というのが一番の面白さです。嘘がつけないので、お客様に対しては何事も正直に伝えなければいけません。

ちなみに、個人的には情報を集める基盤づくりの方が好きです。近い将来、分析やレポーティングはAIに任せていく流れになるのではないかと思っています。しかし、クライアントのやりたいことを聞き出し、整理して、集めるべき情報の設計や判断はAIだけでは難しい領域です。料理に例えるなら、材料の仕入れ段階ですね。私はそこに一番興味があり、データを通じたコミュニケーションや基盤づくりのお手伝いにやり甲斐を感じています。
ー 仕事をするうえで、意識していることは?
高野: 気をつけることとしては、課題に対して「できる・できない」をはっきりと言うことでしょうか。この業界の技術進歩は速いので、クライアントがつい何でもできるのではないかと思っていることもあります。「どこまでができる、どこからができない」を理解していただき、その上でクライアントの要望を実現するにはどうしたらよいかを提案するようにしています。

今はビッグデータやAIがあれば何でもできると思っている業界の風潮がありますが、どういう使い方であれば何ができるのか、場合によってはそれらを使わなくても解決できる課題もあります。

お客様に無駄な投資をさせないことも私たちの役目ですし、情報を分かりやすく整理して伝えれば、最終的には信頼と満足度を得ていただき、継続的なビジネスに繋がります。これはデータに限らず、仕事の基本かもしれません。

ENTRY

電通デジタル エントリーサイトはこちら。

PAGE TOP