CASE CASE

未来のビジネスを見据えた、
電通デジタルの「遊び」とは?
AI/IoTプロトタイピング
データ/テクノロジー部門 DMP開発事業部福田宏幸 筧将英
社内ハッカソンで生まれた料理のレシピAI
ー 現在取り組まれていることの概要について教えてください。
福田: 私や筧が普段どのようなことをしているか知ってもらうために、AIやIoTについてのプロトタイピングについてお話しします。先日、人工知能エンジンを用いた社内ハッカソンがあり、電通と電通デジタルとで合わせて20数チームが参加してAI活用のアイデアを競いました。このAIエンジンは表記の揺らぎとか発言の意図を解釈するのが得意で、そのチャットボットのAPIがあったので、これを使って何かできないかと考えて出たアイデアが「料理のアシスタントAI」でした。
ー どこから料理レシピという発想が生まれたのでしょうか?
福田: ハッカソンで使用するAIエンジン自体の特性も関係しており、これは自由に会話するタイプというよりはルールベースで組んでおき、効率的に運用するのに適したものでした。そうすると何か元となるデータが必要なのですが、「料理のレシピ」はある程度データが構造化されているので使いやすいのではないかというのが発想の起点でした。
   筧: レシピのサービスは、その時代に合わせて進化してきたという背景もあります。例えば、インターネットが登場したときにレシピ検索・共有サイトが出てきて、通信が高速化したブロードバンドが普及した今は動画を活用したレシピサービスが出てきました。

そして、次にくる”AI”の時代には、レシピサービスも大きく変わるはずだとプレゼンしました。私たちがイメージしたサービスは、チャットボットが料理教室の先生や、自分の親のような感覚で料理をサポートしてくれるものでした。チャットボットであれば完璧なものはできなくても、従来の料理教室よりも手間やコストを軽減できるはずで、こうしたコンセプトモデルの開発を先行優位も含めて今やる意味があると企画を立てました。
ー どのような体制でハッカソンに臨んだのですか?
   筧: メンバーは全部で4名。企画は全員で検討、私がプレゼンを担当し、コーディングとデモ用アプリは福田が作りました。
福田: APIがあるのでさまざまな言語で開発可能なのですが、このときはPython、フロント部分はJavaScriptで作りました。

出自はバラバラで、僕はもともとコピーやテレビCMを作っていましたし、筧さんはデジタルマーケティングに関わってきました。ほかのメンバーには広告の効果測定などが専門です。さらに言えば学生時代にはエンジンの燃焼効率の研究をしていた人もいれば、薬学部出身の人もいます。僕自身もタンパク質の研究をしていました(笑)。共通点は理系だったことくらいでしょうか。
自分たちの会社を「実験場」として
ー 事業部のミッションとして先進的な事例に取り組んでいたのでしょうか。
福田: 上長が許容する範囲内でAIやIoTなどの新領域の研究や提案をしてよいと言われています。
ー 本来の事業と先進的な取り組みの比率とかはあるのでしょうか?
   筧: 人にもよりますが、ある程度の時間を新しいことに費やして、実際にクライアントがついたら増やしていく感じですね。
ー AIのハッカソン以外にも新しい取り組みをしている例はありますか?
   筧: IoTデバイスを用いて、オフィス内の回遊を計測するという取り組みがあります。小さなビーコン受信機をオフィスのさまざまな場所に取り付けておくことで、社員がどこにいるのかトラッキングして、それぞれの動きを可視化できるというサービスです。
ー それだけ聞くと、何だか怖いですね(笑)。
   筧: 現状はそれをすることで何がよいのかはやってみないとわからないという段階ですが、社内でやってみないとクライアントに提案できませんので、自分たちを実験台にして楽しみながらやっています。

さらに本腰を入れてメールやSlackなどデジタルのコミュニケーションも追っていくと、人の効率的な動きだけでなくナレッジマネジメントとして共有できるようになるはずです。ただ人を監視するだけのものなら電通らしさがないので、コミュニケーションの会社としてポジティブに生かせるよう、頭を使ってソリューションを考えていきたいですね。
   筧: あと、IoTについては社内で自主的なサークル活動としても取り組んでいます。
ー サークル活動とは、どのような制度なのでしょうか?
   筧: 当社では部門をまたいで10人以上が集まれば、サークルが設立できて活動補助金が出るという制度があります。社内コミュニケーションの円滑化という狙いもあるのですが、IoTなどに関わるサークルをつくったところ、あっという間にメンバーが24人集まりました。

個人で購入するにはまだちょっと敷居が高いドローンや3Dプリンターなどを実際に自分たちで触って動かしてみたいと思っています。

まだスタートしたばかりですが、自分が触った経験があればクライアントにも話しやすいですし、20人もいれば外部のIoTベンダーともリレーションができるかもしれません。半分は趣味、半分は仕事ですが知見を貯めて次に繋げられればと思っています。
データすなわちビジネスの根幹
ー 今後携わってみたい案件、つくってみたいものはありますか。
福田: もともとAIとは関係なく、社内の優秀な人の発言をアーカイブし、共通する特徴を抜き出してデータ化するというプロジェクトに携わっています。

ここで用いられた発言のテキストを先ほどのAIエンジンのAPIに入れて分析し、その人の協調性や創造性など50項目に渡る心理学的なスコアを出すという取り組みを行なっています。個人や組織の暗黙知をデータの力を持って「見える化」することは、これからとても重要になってくると思います。
ー いまやデータの活用は企業のイノベーションにとって不可欠なものになっていますね。
福田: これからのビジネスにおける「デジタルトランスフォーメーション」というのは、企業のサービスをwebベースに置き換えればよいという話ではなくて、取得したデータを活用して新たなサービスを創造し、向上していくプロセス全体がトランスフォーメーションなんです。

ビジネスモデルも、データと直結したものが増えていくのは間違いありませんし、AIやIoTはそうしたデータをどう取得し、集めたデータをどう処理していくかを考えた時に欠かせない技術です。その中でデータマネジメントという領域が果たす役割は重要だと考えていて、そうしたビジネスの根幹にデータが直結する時代を見据えて、まずは「遊び」から始めてるというのが今の状況です。

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